関東冶金工業の高橋愼一社長による特別講義を行いました

工学部材料科学科では12月14日と21日に湘南キャンパスで、関東冶金工業株式会社(KYK)の髙橋愼一社長による特別講義を実施しました。さまざまな材料に関する基礎知識を学ぶ2年次生対象の授業「複合材料学」の時間を利用して行ったもので、本学科を中心に工学部の学生約80名が出席しました。

髙橋社長は、炭素繊維業界の世界的な情勢や炭素繊維製造炉の製造・販売を手がけている同社の現状を紹介。その上で、KYKが取り扱っている低温炉や高温炉などの特性、それぞれの炉に必要な金属材料の違いなどについて語り、「炉は、熱力学や電気などさまざまな分野の専門家が大学で学んできたことを結集して開発されます。それは、失敗を積み重ねながらも信念を持ってやらないとできないこと。皆さんにも、苦労して工夫した結果、新たな一歩を進んだときの喜びを実感してほしい」と訴えかけました。

さらに、資源の少ない日本の成長は製造業が支えてきたことや、自身が15年かけて炉の開発を手がけてきたことに触れ、日常生活の中でも何かアイデアの種がないかと探す姿勢が大切と指摘。人生を24時間に区切って考える人生時間の考え方を紹介し、「皆さんも人生時間の中での今の位置づけを頭に入れながら、漠然と毎日を過ごさないようにしてください」とアドバイスしました。

学生たちからは「科学者の卵として、何が大切なのかを学ぶことができました。社会の中で活躍してこられた方の言葉に、大変な重みを感じました」「自分が社会を担う専門職となり、自分が講師の先生の立場に立ったとき、同じことを語れるようになるためには、失敗を恐れず頑張ることが大切だと感じました」といった感想が聞かれました。

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