講演会「佐賀市シティプロモーションの秘密」を開催しました

政治経済学部政治学科では9月28日に湘南キャンパスで、佐賀県佐賀市総務部シティプロモーション室長の南雲千寿氏を講師に招き、「佐賀市シティプロモーションの秘密」と題した講演会を開催しました。南雲氏が情報を人に伝えることで都市空間に人を呼び込むための活動を展開していることから、政治や経済の世界でも重要な”人を動かすために必要なもの”を学んでもらおうと、本学科の小林隆教授が担当する「都市政策論」の授業の一環として実施したものです。当日は他学部他学科の学生を含む約300名が出席し、熱心に聴講しました。

南雲氏は、外資系広告代理店で「マクドナルド」や「P&G Japan」の広告担当を務め、30歳の時に長野県知事(当時)の田中康夫氏のもとで全国最年少の県の広報課長に就任するなど、広告や広報の世界で数々の実績を残してきました。現在は、故郷である佐賀県佐賀市に戻り、市職員としてシティプロモーションを担当しています。講演では、大学で建築を、大学院では地域計画を学んだこと、建築事務所や広告代理店を経て公務員に転身した過去の経歴を交えながら、公務員の魅力、シティプロモーションの面白さについて語りました。

その後、テレビや新聞、ユーチューブなどさまざまなメディアで話題となった、有明海の珍魚ワラスボをテーマにした動画「W・R・S・B」(http://www.saga-city.jp/wrsb/)など、佐賀市のシティプロモーション・ビデオを上映。「W・R・S・B」が全国的に有名になったことで、地元飲食店の売り上げや関連グッズの販売など、その広告効果は2億円をこえたと言われています。さらに、有明海苔として市場に出る”佐賀産の海苔”をいかに佐賀市の名産として認知してもらうかを検討した「佐賀海苔 名刺のりプロジェクト」では、アジア・デザイン賞大賞など数々の国際賞を受賞。その活動自体を動画にしてプロモーションに生かした制作秘話も紹介しました。

講演後、小林教授から「プロモーションをするうえで一番大切なことは?」と問われた南雲氏は、「何を伝えたいのか、その焦点を絞ること」と話し、行動のターゲットを明確にすることの大切さを語りました。学生からも多くの質問が寄せられ、南雲氏が「これらのビデオに魅力を感じたら、ぜひ一度、佐賀に遊びに来てください。きっと、佐賀市が大好きになります」と締めくくると、会場は大きな拍手に包まれました。

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