スポーツ医科学研究所とは

東海大学スポーツ医科学研究所は、総合大学の特徴を活かした学際的視点から、スポーツ選手の競技力向上と、一般人の健康・体力増進のための運動に関する各種研究活動を推進しています。また、産学官連携の一環として、民間企業や公共団体からの委託研究の受託を行うほか、各種講演や教育講座、地域貢献活動等についても幅広く対応しています。

近年、スポーツ選手の競技力向上には、スポーツ医科学に関わる各分野の専門家によるサポートが不可欠といえる時代となりました。東海大学スポーツ医科学研究所は、「科学の実践への活用」を促進する観点から、他大学に先駆け、1996年より日本初の総合的なスポーツ医科学支援体制として「東海大学スポーツサポートシステム」を立ち上げ、2024年で28年目を迎えています。

「東海大学スポーツサポートシステム」においては、本学の体育学部やスポーツ教育センターとの連携のもと、「トレーニング部門」、「メディカル部門」、「メンタルトレーニング部門」、「栄養サポート部門」「科学的サポート部門」、の5部門に分かれ、各領域の専門家や研究者による実践的な支援活動が行われています。この成果は、現役の学生アスリートはもとより、プロやアマチュアのトップアスリートたちによっても実証されています。

さらに、「東海大学スポーツサポートシステム」は、将来アスレティックトレーナーやトレーニング指導者、メンタルトレーニング指導者など、スポーツ医科学に関わるさまざまな専門家の養成やインターンシップの場としても活用されています。

所長あいさつ

令和5年度(2023年4月)より東海大学スポーツ医科学研究所所長を拝命いたしました山田洋です。

東海大学スポーツ医科学研究所は1987年(昭和62年)10月1日に湘南校舎に設置され、1988年(平成元年)4月1日より開設されました。初代所長は故中野昭一医学部教授(生理学、体育学研究科教授、保健管理センター長)、次長は佐藤宣践体育学部教授(当時副学部長)です。

その開設にあたって、当時の松前重義総長は「スポーツ、運動と医学の両分野は人間にとってもっとも身近な領域だけに、ヒューマニズム(人道主義)の具現化が強く要求されている。このような意味において本学におけるスポーツ医科学の研究は、建学の精神を土台に、科学とヒューマニズムの調和による新しい文明社会建設を目指すものであらなければならない。スポーツ医科学研究所が生命の尊厳と創造の神秘に対し、謙虚に襟を正しながら、所期の目的に向かって邁進することを強く望む次第である」とスポーツ医科学研究所の目的やそのあり方について述べています。

開設から40年になろうとする今、まさにその精神を原点に立ち返り「その研究成果を広く社会に還元し、人類の福祉と繁栄に貢献していくこと」を念頭に皆様にとって少しでも貢献できることを行っていきたいと思います。これにあたっては、皆様のご協力なくしてはできないことばかりですので、どうぞよろしくお願いいたします。

研究・事業内容

主な研究テーマ

  1. スポーツ活動におけるパフォーマンス向上のためのコンディション評価とコンディショニング
  2. 様々な運動動作のパフォーマンスおよびデータ分析
  3. 競技力向上、健康増進のためのコンディション向上のための新手法の開発
  4. 大学スポーツにおける強化プランニングと実践法の研究
  5. スポーツ・体育・健康の価値創生に係る人文社会科学的アプローチ

2023年度 研究・事業計画

Ⅰ. 研究
1.プロジェクト研究
2.共同研究
 1 小諸市との提携、静岡県ICOIプロジェクト(西伊豆温泉プロジェクト)
 2 企業との共同研究(カヤバ株式会社他)
Ⅱ. 事業
1.学術雑誌(スポーツ医科学雑誌36号)
2.専門家育成講習会(スポーツプロモーションセンターとの共同開催)
 1 スポーツコンディショニング基礎講座
 2 心理系講習会
 3 フィジカルトレーニングセミナー
 4 メディカルセミナー
 5 スポーツ救急講習会
3.セミナー&講習会
 1 WSB: Workshop of Sports Biomechanics モーションキャプチャ講習会
4.第6回身体科学研究会
 2024年2月に実施予定
5.SPORTEC2023
 2023年8月1日・2日・3日に実施
6.医学部と体育学部の共同事業(アスリートサポート事業)への協力