大学院芸術学研究科音響芸術専攻の修了演奏会「山﨑麻里絵ピアノリサイタル」を開催しました

大学院芸術学研究科音響芸術専攻を今年3月に修了した山﨑麻里絵さんの「ピアノリサイタル」を、5月13日に神奈川県民ホールで開催しました。本研究科では例年、学びの成果を披露する場として年度末に修了生によるコンサートを開いています。本来であれば3月に公演予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で湘南校舎内の警戒レベルが上がり活動が行えなかったため公演時期を変更していました。

学部生時代は藤岡由記非常勤講師(教養学部芸術学科音楽学課程)から演奏や音楽史について学ぶとともに、鎮静作用のある音楽に関心を持ち“曲を鑑賞した前と後で感情にどのような変化があるのか”分析するなど、理系的なアプローチも用いて研究に取り組んできました。大学院では新型コロナウイルス感染症に伴うオンライン化への移行など生活環境の変化によって体調を崩すも、日々の練習で感覚を取り戻し、昨年12月には東京都港区・サントリーホールで開かれた「第82回 TIAA全日本クラシック音楽コンサート」にも出演を果たしました。また、学部生時代からの続けてきた研究成果を「音楽の鎮静的効果をもたらす要因について~1/𝑓かバッハかという作曲的要因と演奏的要因を比較して~」と題して修士論文にまとめました。

リサイタルでは、W.A.モーツァルトの《ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330》や、C.ドビュッシーの《版画》など計4曲を演奏し、大学院最後の舞台を締めくくりました。山崎さんは、「開催日が延期になっただけでなく、本番の一週間ほど前に新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者になるなど、前日まで開催できるか分からない状況でした。隔離期間中は、自宅の電子ピアノで練習して本番へのイメージを高めていきました。当日は少し緊張していましたが、会場に駆けつけてくれた藤岡先生の顔を見て安心するとともに、最後だからこそ楽しもうという気持ちが沸き上がりました」と振り返りました。また、今後の活動についても語り、「小学2年生から始めたピアノ教室に通い始め、そこで先生が楽しく教えてくださったことで、ピアノが好きになりました。私も子どもたちにピアノを好きになってもらえるきっかけづくりがしたいと思い、ピアノ講師を目指して勉強しています。また、自主公演も開催するなどして、奏者としての活動も行っていきたい」と話しています。