大学院芸術学研究科音響芸術専攻の修了演奏会「石井大雅オルガンリサイタル」を開催しました

大学院芸術学研究科音響芸術専攻2年次生の石井大雅さんが、3月3日に東京都・府中の森芸術劇場のウィーンホールで大学院芸術学研究科修了演奏会「石井大雅オルガンリサイタル」を開催しました。本研究科では例年、学びの成果を披露する場として年度末に修了生による単独リサイタルを開いています。

学部生時代はピアノを選考しようと考えていた石井さんは、学内や池袋の東京芸術劇場でオルガンの演奏を聞き、1台ごとに異なる音色や印象にひかれたことからオルガンを選択。川越聡子講師(教養学部芸術学科音楽学課程)から、演奏指導を受けるとともに、オルガンの原理や音楽史について学んできました。大学院では、新型コロナ禍で練習の機会が制限されたものの、自作した鍵盤を使ってイメージトレーニングを重ねるとともに、川越講師の紹介で東京都小金井市にあるセブンスデー・アドベンチスト小金井キリスト教会で毎週オルガンの練習に励んできました。また、音色の組み合わせ(レジストレーション)の最適解について、「オルガンの構造とレジストレーション~修了リサイタルの曲目を例に~」(指導教員:松本奈穂子准教授、副指導教員:檜垣智也准教授)と題して修士論文にまとめました。

リサイタルでは、J.S.バッハの《トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564》や、F.メンデルスゾーンの《オルガンソナタ第6番 二短調 Op.65-6》など計5曲を演奏し、大学院最後の舞台を締めくくりました。石井さんは、「1人での演奏会は初めての経験だったので緊張しましたが、来てくださった方々に感謝を伝えるとともに、『最後だから楽しんで弾こう』という気持ちで臨みました。コロナ禍で練習を制限されることもありましたが、川越先生をはじめ多くの人に支えてもらうとともに、東海大学の素晴らしい楽器に触れ、充実した環境で6年間を過ごすことができました」と振り返りました。また、今後の活動について、「オルガンの構造を研究する中で、楽器作りに関心を持つようになり、現在は楽器職人を目指して勉強を始めています。機会があれば自主公演を開催するなどして、演奏者としての活動も行っていきたい」と話しています。