地域課題の解決を目指す「南阿蘇村・産官学連携協議会」に参画します

東海大学九州キャンパスでは、熊本県南阿蘇村をはじめ南阿蘇村商工会、地域企業、熊本県内の銀行などで構成される「南阿蘇村・産官学連携協議会」に参画します。少子高齢化や農業の担い手不足など地域が抱える課題の解決に向け、産官学金が連携して実証実験や社会実装を進める新たな取り組みです。6月24日に南阿蘇村役場で設立総会が開かれ、続いて報道陣向けに設立発表会が開催されました。

協議会では、「地域活性」「暮らし」「担い手不足」の3つを重点課題に掲げ、今年度中に農業分科会、DX分科、人材育成分科会を設置します。農産物の高付加価値化や新たな流通モデルの構築、AIやロボティクスなどの先端技術を活用したDX、AX推進、次世代農業施設の共有・利用を通じた農業人材の働き方提案、高校・大学と地場産業が連携した先端技術の学習・研究などをテーマに検討を進め、来年度から実証実験と社会実装を本格化させる予定です。発表会では、協議会会長で南阿蘇村の太田吉浩村長が、「2016年4月の熊本地震から10年が経過し、インフラは復旧したものの、少子高齢化や農業の担い手不足など地域課題はさらに深刻化しています。行政だけではなく企業や研究機関、商工会が一体となった『チーム南阿蘇』として成果を生み出し、地域課題解決の先進モデル自治体を目指したい」と述べました。

協議会副会長も務める本学の木之内均副学長(九州キャンパス長)は、「本学も熊本地震で農学部の施設を失いましたが、地域への恩返しを続けていきたい」と述べました。また、阿蘇フィールドを企業や自治体との実証実験の場として活用していくことを検討するとともに、東海大学の教育・研究成果や先進技術を地域へ還元していく考えを強調。「熊本、阿蘇くまもと臨空の両キャンパスで学ぶ約2000人の学生が、これまでもさまざまな地域活動に参加しており、これらの経験は学生の社会性を育む教育にもつながっています。協議会を通じて活動をさらに発展させ、地域に根付く人材育成にもつなげていきたい」と期待を語りました。

続いて、協議会の取り組みで中心的な役割を担う本学総合農学研究所の大江貴志客員教授が活動方針を説明しました。県内外の企業や教育機関と連携して研究テーマを設定し、来年度から実証実験と社会実装を本格化させる計画について、「本学阿蘇フィールドを企業との共同研究や技術開発、新産業創出の実証フィールドとして活用します。人材育成では、高校や大学、企業が連携し、インターンシップや地域プロジェクトへの参加を通じて学生の自己成長と地域貢献を両立させ、地域、企業、大学がともに成長できるエコシステムを実現したい」と語りました。

木之内副学長は、「関係者が共通の課題と目標を持つことが持続可能な地域づくりには重要です。教育と研究を軸に、地域、企業、大学がともに成長できる仕組みを築いていきたい」と話しています。