宮城県の女川湾で津波堆積物の共同調査を進めています

海洋学部海洋地球科学科の坂本泉准教授が、6月29日から7月2日までの4日間、東北大学と共同で宮城県女川湾における「3.11津波被害調査」を実施し ました。この調査は、東日本大震災によって激変した海洋生態系の回復や沿岸地域産業の復興を目的に、文部科学省によって進められている東北マリンサイエン ス拠点形成事業(TEAMS)の一環として行われたものです。本学部では坂本准教授が2011年の同事業開始と同時に研究委託を受けています。

女川湾には東北大学の臨海実験場がありましたが、東日本大震災による巨大津波で全壊。同大が震災直後から女川湾で進めてきた堆積物の状態や海底の地質に関 する調査も遅れていました。今回の調査は、TEAMS代表研究者を務める東北大の木島明博教授から要請を受けたもので、東北大から小型調査船(写真1)が 提供され、本学所有の高分解能地層探査装置(写真2)を使って湾内表層堆積層の分布・構造などの特徴を調べました。今年9月には女川の旧臨海実験場跡地に 5階建ての宿泊施設を併有した東北大学臨海実験場が完成する予定で、来年度以降は同実験場を活用し、今回の調査結果をベースに採泥・地形調査も取り入れた 総合的な調査を行っていく計画です。

宮城県の女川湾で津波堆積物の共同調査を進めています
<写真左:東北大から提供された小型調査船 写真右:小型船に搭載した本学の高分解能地層探査装置>