阿蘇援農コミュニティープロジェクトが夏の援農活動をスタートしています

農学部の学生が中心となって活動する阿蘇援農コミュニティープロジェクトが8月19日から、阿蘇キャンパス周辺の産山村や南阿蘇村、西原村、阿蘇市で夏の援農活動を展開しています。この活動はプロジェクトメンバーが各地区の農家を訪ね、農作業を手伝いながら農業の生きた知識や技術を習得するとともに、農業や農家の現状について学ぶことを目的としたもの。本プロジェクトでは、2008年度から毎年、長期休暇などを活用して地域農業の活性化への貢献を目指して阿蘇キャンパスを拠点に活動してきましたが、今年4月に発生した平成28年熊本地震の影響を受け、授業が行われている熊本キャンパスに活動拠点を移動。プロジェクトの活動時期や取り組み方法の変更を余儀なくされましたが、7月の授業再開以来例年通りの活動を目指し、約130名が参加して準備を進めていました。

今回の活動では、各地区の農家を9月14日まで9回に分けて訪ね、アスパラガスやホウレンソウの収穫、イチゴの定植、畑の除草といった農作業に取り組むほか、各地区で交流会などを開き農業の現状についてもお話を伺うなどして知見を深める計画です。最初の活動となった8月19日からの産山村での活動には22名が参加。21日まで2泊3日で同地区の公民館に宿泊しながら10軒の農家に分かれ、農家の方たちとともに農作業に汗を流しました。

このうち、花卉農家の高橋孝徳さん宅での作業には4名のメンバーが参加。苗用のポットに生えた雑草を取り除いたり、スカビオサの苗に追肥をしたりしたほか、バコパの成長を促すため伸びた茎を切り戻す「ピンチ」といった作業に取り組みました。高橋さんは、「地震の影響で阿蘇キャンパスが使えず、今年度は来てもらえないかと思っていましたが、学生さんたちは例年と変わらず駆け付けてくれてうれしく感じています。秋の出荷に向けて忙しい時期ということもあり大変助かっています」と話しました。プロジェクトリーダーの狩野幸花さん(農学部応用植物科学科3年次生)は、「人手不足に悩む農家の皆さんを少しでも助けたいと例年通りの取り組みを目指しました。4月に地震はありましたが、その影響もあって阿蘇の方たちの役に立ちたいと1年次生の参加者が多く集まりました。メンバーは誰もが意欲的であり、活動期間を通じて充実した取り組みにしていきたい」と抱負を語っています。

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