建築都市学部では5月30日に湘南キャンパスで、パビリオンプロジェクトの最終プレゼンテーションを行い、梶井龍太郎学長代理と稲津敏行副学長の審査を経て最優秀賞を決定しました。本プロジェクトは建築学科と土木工学科1年次生の必修科目「入門ゼミナール」の一部として企画したもので、今年度は「□□と〇〇をつなぐ」をテーマに、約350人の学生が3名程度のグループに分かれ、綿棒を使って20分の1サイズの模型を制作。最優秀賞に選ばれた1作品をもとに、湘南キャンパスの芝生広場「Palette パレット」に建設し、11月1日(金)から3日(日・祝)に開催される「建学祭」で披露する計画です。
最終プレゼンテーションは岩﨑克也学部長の進行で、5月25日の学部審査会で選ばれた上位4チームが2分程度で作品の概要を説明するとともに、審査員の質問にも答えました。最優秀賞は飯沼寛大さん、梯上美聡さん、加地保乃香さんの作品「人と空間をつなぐ」が選ばれました。上から見ると半円状のオブジェで、手前から奥に行くにつれて徐々に高さを出すことで先端が浮き上がり、来場者を自然とパビリオン前のスペースに誘導する設計としました。プレゼンでは温かみのある暖色系の照明を当てるといった案も披露した3人は、「一人ひとりが個別にオブジェをつくり、それをつなぎ合わせて一つの作品にしました。来場者が集い、リラックスして安心できる場所にしたい。先生方や先輩方とも協力していい作品にしていきます」と語りました。
また、優秀賞には3つのオブジェが絡まるようにそびえたつ「心一つに、繋がる個性」(宮坂美紅さん、佐々木葵さん、阿久津大和さん)、文系の学生が多く学ぶキャンパスの北側と理系の学生が多い南側からせり上がったオブジェの先端が互いの顔を見つめるように向き合うアーチ状の「つながり みつけて つながる」(柏木美空さん、森保心香さん、土屋綾音さん)、芝生広場の入り口から奥に小・中・大と3つのオブジェを並べ家族や成長などを表現した「流動と滞留をつなぐ~交流と団らんの入口~」(本田祥梧さん、大島涼楓さん、重田大雅さん)が選ばれました。
4チームに表彰状を授与した梶井学長代理は、「どのチームもしっかりとしたコンセプトがあり、プレゼンも大変面白いものでした。今はまだ1年次生で、自由な発想で作品を作ったと思いますが、知識を得るにつれて“これは設計上できない”と感じることもあるでしょう。それはもちろん必要なことですが、今感じている気持ちを大切に、卒業しても活躍できる人になってください」と語りかけました。今後は建築都市学部建築学科、土木工学科や大学院工学研究科の学生も交えたプロジェクトチームを立ち上げ、応力解析や設計図の作成、照明計画などを経て、10月下旬に学生たちの手で建設する予定です。