第48回「全日本学生フランス語弁論大会」で学生が優勝しました

11月12日に京都外国語大学で開催された第48回「全日本学生フランス語弁論大会」(主催:京都外国語大学、後援:在日フランス大使館、毎日新聞社など)に、本学から山口諄也さん(観光学部観光学科3年次生)と金枝理沙子さん(教養学部国際学科4年次生)が出場しました。2人とも決勝に進出し、山口さんが見事優勝。金枝さんも準優勝と続きました。本学の学生としては、この大会で2年ぶりの優勝、5年連続の入賞となりました。

本大会は、外国語で意見を発表するとともに語学力の向上を図ることを目的に毎年開催されており、学生を対象とするフランス語弁論大会として唯一全国規模のものです。今年は京都外国語大学、静岡文化芸術大学、白百合女子大学、富山大学、南山大学、広島大学、宮城学院女子大学、立命館大学、東海大学の9大学から14名の学生が出場しました。

一次審査では、山口さんが先に登壇。「みなさんはブラインドサッカーをご存知でしょうか?」という問いかけから、「Briser un mur invisible」(見えない壁を壊す)のテーマで発表をスタート。サークル活動で訪れたブラインドサッカーの練習や試合で、日本代表の落合啓士さんに出会い、障がい者への無意識の差別感覚について考えるようになった山口さん。国内大会であれば健常者も選手として参加できるブラインドサッカーを広めることで、健常者と障がい者の間に立ちはだかる“見えない壁”が取り除かれるのではないかと訴え、差別意識のない社会創生の必要性を説きました。金枝さんは「Même si je ne suis pas la première…」(一番じゃなくても)をテーマに、自身がコンプレックスを乗り越えて成長した経験談を発表しました。順位や競争ばかりを意識し、高校時代の部活動や人間関係で苦労した過去を説明。しかし、東海大学に入学後フランスに留学して、いろんな文化や習慣を持つ仲間と過ごした経験から視野が広がり、新たな挑戦をしていくことで成長した過程を力説しました。

両者とも、弁論の内容やその考え方について審査員がフランス語で質問する二次審査に進み、優勝、準優勝と輝かしい成績を残しました。山口さんは、「自分が今までやってきたこと、学んできたことを評価してもらえたことをとてもうれしく思います。原稿作成では、自分が訴えたい思いに合致するフランス語訳に苦労しましたが、惟村宣明教授(国際教育センター)や深井陽介准教授(同)にサポートしていただいたことで、自分の気持ちを明確に表したスピーチができました」と笑顔を見せました。金枝さんは、「今回は自分自身のことについて話したのですが、ほかの出場者からは同じような経験をしたことがあると言われることが多かった。人それぞれに挫折やコンプレックスがあると思うので、壁を乗り越えた先にどんな未来が待っているか感じてもらえたらうれしいです」と話しました。

今回入賞した2人は、東海大学の特定プログラムに登録し、日ごろから国際教育センター・フランス語教室が主催する様々な活動(フランスクラブ / エスパス・フランコフォンなどフランスの言語や文化を学ぶ活動)に参加しており、今春、その成果発表として全編フランス語の自主製作映画を動画サイトに公開しました。湘南キャンパスで撮影し、山口さんは主役を演じ、金枝さんは楽器の演奏経験を生かして楽曲制作を担当しています。金枝さんは、「大学で学んだフランス語を使った動画を配信することで、楽しみながら学べる雰囲気を広めたい」と話します。現在、第2話まで動画サイトで公開されており、第3弾は年明けに配信予定です。

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