健康学部開設記念キックオフ・シンポジウム第4回「ヘルスフロンティアへの東海大学の挑戦」を開催しました

東海大学では11月9日に東京・霞が関の東海大学校友会館で、2018年度に決定している健康学部の開設を記念するキックオフ・シンポジウム「ヘルスフロンティアへの東海大学の挑戦」の第4回を開催しました。健康学部は、健康マネジメント学科の1学科体制で湘南キャンパスに設置され、身体の健康だけでなく心理面や経済面、社会的な側面まで含めた、健康に関する多角的な知識・技能の習得、地域社会や企業と連携した教育を展開していく計画です。シンポジウムは、新しい学部の理念や目指す教育研究活動を周知するとともに、企業や行政、大学など研究機関の識者らと健康学のあり方を考える機会とすることを目的として、今年5月から4回にわたって開催してきました。最終回となる今回は、「未来の栄養学・運動科学」をテーマに講演とディスカッションを実施。行政や企業の関係者、本学関係者ら約130名が参加しました。

はじめに髙野二郎副総長が、「真に人々の役に立つ健康学を構築し、人材を育成していきたいと考えています。皆さまのご協力をよろしくお願いいたします」とあいさつ。続いて、健康学部設置準備委員会の有賀誠司教授が新学部のビジョンと今回のシンポジウムの趣旨を説明し、2名の講師を紹介しました。

医療法人財団百葉の会銀座医院院長補佐・抗加齢センター長で本学医学部客員教授の久保明氏は、「未来の栄養学―進歩を活かす食生活」をテーマに講演。心血管障害や糖尿病、ロコモティブシンドロームなどと各種栄養素の摂取に関するさまざまな研究成果を紹介し、「新たな研究結果が次々に発表され、それまでよいとされていたことが覆るなど、栄養に関する科学は変化していきます。混在しているプラスとマイナスの意見をどのようにとりいれていくかが重要な課題です」と指摘しました。東京大学スポーツ先端科学研究拠点教授の石井直方氏は、「未来の運動科学―健康づくりの“3A”を目指して―」と題して、健康寿命延伸のための筋肉の重要性について説明。「中高齢者のため筋肉づくりや運動療法のためには、『Anyone=だれでも』『Anywhere=どこでも』『Anytime=いつでも』の“3A”が大切」と語り、低負荷強度スロートレーニングや“3A”実現のためのバーチャルリアリティーを活用した運動システムの開発と今後の展開について紹介しました。

休憩後は、講演者2名をパネリストに、健康学部設置準備委員会の石井直明教授がコーディネーターを務めてディスカッションを実施。健康観の変化や健康意識の低い人々への働きかけ、個々人に合わせた栄養と運動指導などについて、来場者も交えて意見を交わしました。終了後には健康学部設置準備委員長の堀真奈美教授が4回のシンポジウムを振り返り、「企業や行政、NPO、地域の皆さまと連携協力し、最先端のサイエンスに基づいて社会や個人のニーズに応えられるような学生を育成していきます」と決意を表明。最後に山田清志学長が謝辞を述べ、「大学教育に求められているリテラシー(学力)とコンピテンシー(社会性)にヘルシー(健康)を加え、4回にわたって皆さまからいただいた知見を実現させるという重要な使命を果たしていきたい。引き続きご協力を賜りますようお願いいたします」とあいさつしました。

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