九州キャンパス教育活動支援プログラム及び九州キャンパス長推進プロジェクトの成果発表会を開催しました

2019年度の「九州キャンパス教育活動支援プログラム及び九州キャンパス長推進プロジェクト成果発表会」を、3月16日に熊本キャンパスで開催しました。九州キャンパスの各学部学科、センターの教員が主体となり、地域社会に対して魅力ある教育活動の展開を推進することで、学生の学習効果の向上や地域社会で活躍する人材の育成につなげようと2008年度から実施しています。1年目は「教育活動支援プログラム」として採択し、成果が顕著な課題は「九州キャンパス長推進プロジェクト」として継続しています。2019年度は教育活動支援プログラムに4件、九州キャンパス長推進プロジェクトに2件を採択しました。成果発表会は1年間の活動成果を学内の教職員に披露することを目的としています。

当日は教職員ら約40名が出席。最初に、荒木朋洋九州キャンパス長(学長補佐)が挨拶し、「新型コロナウイルス感染症拡大の影響で例年とは非常に異なる状況です。熊本県内の多くの大学で学位授与式が中止になり、本学も九州キャンパスと札幌キャンパスについては、学生の安全を最優先に修了証の授与は郵送での対応になっています。また、入学式についても式典を中止としており、今後の行事等については調整をしているところです。イベントや行事等についても自粛要請が出ているところではありますが、本成果発表会については、本学のガイドラインに基づいた判断のうえ、感染予防策を万全にして開催いたします。本プログラム・プロジェクトは本年度で完了し、次年度は新たなプロジェクトが始動します」と話しました。

発表ではまず、九州キャンパス教育活動支援プログラムの活動として、経営学部観光ビジネス学科の藤岡美香子講師が、「グローバル化推進プロジェクト」について発表。「TOEIC TEST受験対策支援」や「多読プログラム」、参加型の「異文化交流イベント」の概要を紹介しました。また「学生が聴講したい講演の企画運営による学年縦断的協働プログラム」について、基盤工学部医療福祉工学科の泉隆教授が説明。昨年10月に実施した「知ってトクする企業のハテナ?―企業と病院で揺らいでないですか―」と12月に開いた「医療現場における臨床工学技士の役割」の成果を披露しました。

農学部応用動物科学科の森友靖生教授は「東海大学開発『草原あか牛“eco beef”』生産技術の体系的運営による地域貢献を課題としたPA型教育による社会実践力の育成」について、2年次生以上の学生を対象に、あか牛の生産、流通、消費まで一連の畜産物の流れを通じて「社会的背景と課題の把握」に重点を置いた継続的なゼミナールを11回実施した内容について解説しました。「東海大学と尚絅大学との連携による地域創成型弁当およびスイーツの開発」に取り組んだ農学部バイオサイエンス学科の木下英樹講師による発表では、プログラムに参加した同学科3年次生の杉本茉優さんも登壇。2018年度に締結した本学と尚絅大学・同短期大学部との包括協定をもとにした共同プロジェクトの成果を報告するとともに、杉本さんが弁当開発の経緯を振り返り、「企画から製造、販売まで商品開発における一連の流れを知り、よい経験を積めました。消費者のニーズに合ったお弁当を提供できたと感じています」と話しました。

九州キャンパス長推進プロジェクトからはまず、基盤工学部電気電子情報工学科の村上祐治教授が「高大連携によるサイエンス活動を通じた専門力育成プログラム」について説明。昨年8月に本キャンパスで開催した「世界一行きたい科学広場」や「東海大学チャレンジカップ。ロボットコンテストWRO(World Robot Olympiad) JAPAN熊本地区予選会、2月に実施した「マイコンカーラリー熊本大会」についてそれぞれ当日の様子や今後に向けた展望を語りました。最後に農学教育実習センターの阿部淳センター長(農学部応用植物科学科教授)が、「アグリ実学スキルアップ支援プログラム(略称:アグラップ)」の成果を報告。栽培技術や家畜飼育技術、食品加工技術に関する実習プログラムを実施し、学生に栽培や飼育の現場から加工までを経験してもらう取り組みについて紹介しました。