医学部付属病院が「認知症と精神症状」をテーマにオンライン研修会を実施しました

医学部付属病院では「令和2年度認知症研修会」を、2月4日にオンラインで実施しました。認知症への理解を深めてもらうため、本病院の認知症疾患医療センターが中心となって神奈川県と共催しているものです。医療関係者を対象とした今回は、「認知症と精神症状」をテーマに本病院の医師らが講演。WEBビデオ会議システム「Cisco Webex Meetings」を活用し、医療従事者や地方公共団体の医療・保健・福祉担当者ら約150名が参加しました。

初めに、本センターの瀧澤俊也センター長(医学部副学部長・医学部医学科内科学系神経内科学)が、「新型コロナウイルス感染症対策のためオンラインによる開催となりましたが、多くの方に参加していただき感謝いたします」とあいさつし、講演者を紹介しました。続いて、本病院の山本賢司教授(医学部医学科総合診療学系精神科学)が「認知症の精神症状」と題して基調講演。認知症と間違われやすい精神疾患と認知症の鑑別のポイントや、「記憶障害」「見当識障害」などの中核症状と「不安」「興奮」といった周辺症状(認知症の行動・精神症候群=BPSD)について説明し、ケアの際に特に留意が必要なBPSDへの具体的な対応方法についても解説しました。

一般公演では、せやクリニック(神奈川県横浜市)の副院長で本病院の非常勤講師でもある川口千佳子氏が、認知症患者への接し方や治療法、家族へのアドバイスなどについて、さまざまな症例をもとに紹介。認知症看護認定看護師として患者のケアにあたる本病院の三浦洋平看護師は、「認知症ケアサポートチーム」の取り組みや認知症者の看護における留意点などについて説明しました。最後に、本センターの今関良子講師(医学部医学科内科学系神経内科学)が参加者と講演者への謝辞を述べ、「本日の研修を、ぜひ認知症者の理解やケアに役立てていただきたいと思います」と結びました。

なお、当日のプログラムは以下のとおりです。
◇開会の挨拶
瀧澤俊也(東海大学医学部付属病院認知症疾患医療センター長/
医学部副学部長/医学部医学科内科学系神経内科学教授)
◇基調講演
「認知症の精神症状」
山本賢司(東海大学医学部医学科総合診療学系精神科学教授>
◇一般講演①
「神経内科外来診療における認知症の精神症状への対応の実際」
川口千佳子氏(せやクリニック副院長/東海大学医学部付属病院神経内科非常勤講師)
◇一般公演②
「当院における認知症ケアサポートチーム活動と認知症看護」
三浦洋平(東海大学医学部付属病院認知症看護認定看護師)
◇閉会の言葉
今関良子(東海大学医学部付属病院認知症疾患医療センター/
医学部医学科内科学系神経内科学講師)