「清水海洋展2022~南極&北極がやってきた!~」に協力しました

砕氷艦「しらせ」が4年ぶりに清水港に寄港したことを記念して、9月17日、18日に開催された「清水海洋展2022~南極&北極がやってきた!~」に協力。会場となった清水マリンターミナルでは、海洋学部海洋理工学科海洋理工学専攻の坂本泉教授と横山由香助教、学生が、「海洋教育・研究・産業ゾーン」にブースを出展しました。

ブースでは水圧実験を行い、来場者に本学科の研究や学びをアピールしました。来場者は発泡スチロール製のカップに好きな絵や文字を描き、それを水深約1000mと同等の水圧をかけることができる加圧機に投入。学生によるサポートのもと、子どもたちは保護者と協力しながら加圧機のレバーを何度も押し込みました。参加した子どもからは、「どんどん小さくなっていってびっくりした」といった声が聞かれ、保護者からは「深海に持っていったカップが小さくなる映像は見たことはあったのですが、実際に見て体験したことで貴重な経験になりました」と話していました。

伊藤光平さん(海洋学部海洋地球科学科4年次生)は、「カップに圧力をかけるたびに、子どもたちから“また小さくなった”と声が上がり、サポートしている自分たちも楽しく取り組めました。保護者や地域の方からは、大学でのカリキュラムや研究内容について聞かれることもあり、学部や学科にさらに関心を持ってもらえたのでは」と話しました。

また、同館1階の「日の出マリンギャラリー」では、坂本教授の研究室に所属する学生たちが研究映像や駿河湾の立体模型などを来場者に紹介しました。同ギャラリーは、本学と国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が共同で展示を行い、海洋学部生が土日祝日にボランティアとして、フェリーの乗船を待つ方をはじめとした来場者に展示品を案内しています。今回は、清水海洋展に合わせて展示スペースを拡張。駿河湾に流れ込む4つの河川「大井川」「安倍川」「富士川」「狩野川」から採取した種類の異なる岩石や駿河湾の海岸侵食の実態を紹介するパネル、明治から平成にかけて駿河湾の変遷の様子を表した海図を新たに展示しました。

坂本教授は「水圧実験という誰もが親しみやすい実験と学術的な展示を行うことによって、子どもからお年寄りまで幅広い世代の方に、駿河湾の実態や海洋学部の研究を知ってもらう機会になったのではないかと思います。深海と聞くと普段の生活とは縁のないものと考えられがちですが、海底は意外と身近なものであると感じてもらえたのではないでしょうか。マリンギャラリーの展示は今後、季節ごとに展示内容を変更し、地域に根差した内容を展開していく計画です」と話しています。