医学部付属病院が手術支援ロボット「ダヴィンチ」の2台目を導入しました

医学部付属病院ではこのほど、手術支援ロボット「ダヴィンチ」の2台目を導入しました。本病院では2014年から、より低侵襲で安全な治療を提供するためダ・ヴィンチを用いた前立腺がんの手術を開始しています。前立腺がんの手術件数の増加に加え、呼吸器や消化器といった他の部位のがんに対してもダヴィンチを用いた手術を実施するようになったことを受けて、本年1月から2台体制としました。

ダヴィンチは、体への負担が少ない腹腔鏡下手術(腹部の数カ所に小さな穴を開け、内視鏡や鉗子などの手術器具を挿入して行う手術)を支援する医療機器です。患者の体に3Dカメラと鉗子を挿入するための4本のアームを持った「ペイシェントカート」と、ハイビジョン3D画像を作成する「ビジョンカート」、術者がモニターを見ながら操作する「サージョンコンソール」の3つの機器で成り立っています。術者は患者から離れた場所で、必要な箇所を適切な大きさの画像に調整して確認しながら鉗子を操作。鉗子は手振れ防止機能付きで360度以上回転するため正確で精密な操作ができるのが特長で、従来は不可能とされていた腹腔鏡下手術が可能になりました。

ダヴィンチを用いた手術には、高度な知識と技術、経験が求められるため、本病院では患者さんが安心して最先端の治療を受けられるよう、施術する医師のスキルアップと多職種連携をさらに図っていきます。

なお、本病院で実施するダヴィンチ手術は以下のとおりです(2023年3月現在)。
【腎泌尿器科】
腎悪性腫瘍手術、腎盂形成術、前立腺悪性腫瘍手術、膀胱悪性腫瘍手術、仙骨膣固定術
【呼吸器外科】
肺悪性腫瘍手術(区域切除、肺葉切除・1肺葉を超えるもの)
【消化器外科】
食道悪性腫瘍手術、胃切除術、噴門部胃切除術、胃全摘術、直腸切除・切断術
【婦人科】
膣式子宮全摘術、子宮悪性腫瘍手術(子宮体がんに限る)
【耳鼻咽喉科・頭頸部外科】
咽頭悪性腫瘍手術