「2022年度研修航海帰港式」を挙行しました

東海大学では3月20日に、横浜市・パシフィコ横浜で「2022年度研修航海帰港式」を挙行しました。1968年から実施している研修航海は、本学の海洋調査研修船「望星丸」(国際総トン数=2174トン)で各地を巡り、異文化理解・環境保護・協調性の大切さなどを実践的に学ぶ独自のプログラムです。新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりの実施となった今回は、研修学生84名、団役員11名、望星丸乗組員26名、海洋学部航海工学科航海学専攻の練習学生16名の合計137名が参加。2月19日に清水港(静岡県)を出港後、30日間で小笠原(東京都)や石垣島(沖縄県)、種子島(鹿児島県)、八代(熊本県)、広島、新宮(和歌山県)を巡りました。

帰港式では、研修航海企画委員長を務める山田清志学長が式辞に立ち、「私も3月11日から13日までの間、八代港から広島港へと航行する望星丸に乗船しました。期間中には洋上卒業式も開き、24名の4年次生に学位記を授与できました。私自身、20年以上研修航海に携わってきましたが洋上卒業式に参加するのは初めてで、感動的な経験を皆さんと共に味わえました。今回の航海が成功したのは、研修団をはじめ関わった全ての人々が結束したからこそだと確信しています。皆さんにとって、この30日間寝食を共にした仲間は一生の友人になるはずです。ぜひこの絆を大切にして、今後の人生に生かしてください」と話しました。続いて来賓を代表し、連合後援会の二重作昌明会長があいさつし、「清水港での出港式と小笠原を除く5カ所の寄港地では、後援会をはじめ同窓会や白鷗会など校友会の会員が集って、研修団を出迎え、見送りました」と語り、実際に石垣島や種子島で研修団にエールを送った横断幕を紹介。「今回の航海を通じて、全国でつながる東海大学の輪を実感できたのではないでしょうか。研修団の中には、4月から社会という大きな荒波に立ち向かう学生もいます。どこにいても勇気づけてくれる先輩たちがいることを忘れないでください」と語りました。

続いて、研修団の斉木ゆかり団長(語学教育センター教授)と望星丸の上河内信義船長、学生長の矢野朝子さん(観光学部4年次生)が研修の成果を報告。斉木団長は、「研修航海の目的は、複眼的視野に立った人生観と世界感を確立し、協調性と豊かな人間形成の育成です。30日間を過ごし、この目標を達成できたと胸を張って言えます。私たちはこれからそれぞれの道を歩みますが、逃げ出したいことと向き合うときがくるかもしれません。そんな時こそ研修航海の経験が苦境を乗り越える勇気になるはずです」と語りました。最後に、山田学長から矢野さんに修了証を授与し、斉木団長が研修航海実行委員会の千葉雅史委員長(理系教育センター教授)に団旗を返還しました。

矢野さんは、「寄港地では豊かな自然や文化に触れ、地域の人たちと交流を深めてきました。船上では団役員や乗組員の方々と一つになって多彩なプログラムに挑戦し、全てがかけがえのない経験になりました。支えてくれた皆さんにありがとうと伝えたい」と充実した表情で話していました。

2022年度研修航海サイトはこちらからご覧ください
http://tokai-ship.jp/52/