「海洋学部高大連携特別プログラム」を開催しました

静岡キャンパスでは8月22日、23日に海洋学に興味を持つ高校生を対象とした「2023年度東海大学海洋学部高大連携特別プログラム」を開催しました。本プログラムは海洋学部の特色を生かし、海洋理工学、航海学、水産学、海洋生物学の4分野の海洋に関する講義により、海洋に対して興味、動機付けを行うとともに、海洋に対する認識や問題意識を養うことを目的とし2006年から実施している教育プログラムです。今回は、北海道、宮城県、東京都、神奈川県、静岡県などの全国の高校から計18校31名の生徒が参加しました。

はじめに齋藤寛海洋学部長が「海洋学部について」と題して各学科・専攻の学びの特徴やキャンパスとその施設などを紹介。参加生徒に向けて「あなた達は何に興味がありますか?本学部には海洋理工学科海洋理工学専攻・航海学専攻、水産学科、海洋生物学科があります。この2日間でそれぞれの学科・専攻の先生が講義を担当します。ぜひ先生方の色々な話を聞いて、自分が興味を持った学びを見つけてください」と語りかけました。1日目は、海洋理工学科海洋理工学専攻の植原量行教授が「気候と大気・海洋循環と複雑系!?」というテーマで、太陽の光がどのように海に影響しているか、また気候の変化が人間にどのような影響を与えるかなどについて講義を行いました。続いて、水産学科の平塚聖一教授は「魚の生産から消費まで」というテーマで、水産物の流通や養殖サーモンの種類別特徴など、我々の生活の中で身近に消費されている魚などを題材に講義。最後の時間帯では、海洋理工学科航海学専攻の瀬田広明教授と高嶋恭子准教授が「ブリッジ(操船&ECDIS)シミュレータを知る」というテーマで操船シミュレーターや、海の地図である「海図」を実際に用いて船の針路や安全な航路について講義し、生徒たちは体験的に学びました。

2日目は、海洋理工学科海洋理工学専攻の丹佑之講師が「リモートセンシング探査を体験しよう」というテーマで実験を行いました。パソコンや分光器を用いて、太陽の大気組成を推定するため、生徒たちは4つのグループに分かれ、それぞれ協力ををしながら取り組みました。「知床のシャチたち」と題して講義した海洋生物学科の大泉宏教授は、貴重なシャチの観測映像を用い、北海道地方に生息するシャチの生態や特徴について講義。世界的にも珍しい「白いシャチ」の発見に関する話には、多くの生徒が興味深く耳を傾けていました。

プログラムの最後には、齋藤学部長が2日間のプログラムを終えた生徒たちに激励の言葉と修了証を授与しました。参加した生徒たちからは、「実際に大学で受ける授業や実験を体験することができて、大学に進学した際のイメージが湧きました」「専門的で難しい講義もあったけれど、とても貴重な経験となりました」「自分の研究という概念が変わりました」「自分が希望している学科以外の講義も受けることができて良かった。今回のプログラムを受けてより海洋学部に興味を持ちました」といった感想が聞かれました。