卒業生教員による「無限の会」が総会及びパネルディスカッションを開催しました

湘南キャンパスで12月9日に、中学校や高校などで教職に就いている本学卒業生の交流団体「無限の会」の総会及びパネルディスカッションが開催されました。パネルディスカッションは教職を目指す学生を対象に、学校や教員の仕事に関する実際の現場の話を紹介することで、自らのキャリア設計の参考にしてもらおうと、事務局のティーチングクオリフィケーションセンター(TQC)が中心に企画したものです。

当日は8号館の教室を会場に、無限の会会員、学生ら約70名が出席しました。まず、無限の会の山川勝久会長(TQC非常勤講師)が、「東海大学出身の教員は全国にたくさんいます。“チーム東海”として団結し、教育現場のさらなる発展につなげていきたいと考えていますので、今日を新たなきっかけとして連携を深めていきましょう」とあいさつしました。また、来賓として本学の木村英樹学長補佐(工学部教授)が登壇し、「教員という職業には素晴らしいやりがいもありますが、その分の苦労も多いと思います。本会に参加した教員を志す学生の皆さんはぜひ先輩たちの話を参考にして今後につなげてください」と話しました。

第1部の基調講演では、TQCの大島宏次長(学校教育学系教授)が教員の採用をめぐる動向と課題をテーマに、教員不足問題の現状を報告しました。「学校現場では、産休・育休取得者数や病休者数の増加、特別支援学級の増設により、臨時的任用教員の必要性が高まっています。2017年ごろからは教師の労働環境を問題視する声が大きくなり、採用試験の倍率が低下。就職活動の早期化も重なり、人材確保が難しくなっています」と説明。「改善を図るためには教員の働き方改革を進めるとともに、教職の魅力を広く伝える必要があります」と話しました。第2部では、「教員のリアル!」をテーマにパネルディスカッションを実施。パネラーとして、本多文哉教諭(体育学部2019年度卒・保健体育科)、小林知聖教諭(文学部2017年度卒・国語科教諭)、成井良平氏(理学部2016年度卒・理科)が登壇し、コーディネーターを務めたTQCの朝倉徹所長(学校教育学系教授)とともに、教員の労働環境や育休・産休取得の現状、仕事の魅力を語り、学生たちにアドバイスが送られました。

パネルディスカッション終了後には、在学生がパネラーや、出席していた無限の会会員にフリーディスカッション形式で、1時間以上質問などがあり、親交を深めていました。

なお、本会の開会前には、新型コロナウイルス感染症の影響で対面開催を自粛していた総会が4年ぶりに実施され、役員改選や活動報告が行われたほか、学長室の山本義郎部長(入試担当・理学部教授)が本学の入試制度について説明しました。