「第38回日本オセアニア学会研究大会・総会」で本学の教員が講演しました

3月18日にオンラインで開催された「第38回日本オセアニア学会研究大会・総会」で、現代教養センターの教員が講演しました。日本オセアニア学会では、所属する研究者がオセアニア地域に関する文化人類学、歴史学、言語学など多様な分野から研究に取り組んでいます。毎年日本各地で研究大会・総会を実施しており、今年度は本学がホストとなり、黒崎岳大講師が事務局を担当。約50名が参加しました。

当日は、本センターの千葉雅史教授と黒崎岳大講師、工学部の笹川昇教授の3名が「海外研修航海から考える大学教育と人的交流の可能性:オセアニア地域訪問での事例を中心に」をテーマとするミニシンポジウムで講演しました。「学校法人東海大学海外研修航海」は、学園の海洋調査研修船「望星丸」(国際総トン数=2174トン)で世界各地を巡る、学校法人東海大学独自の教育プログラムの一つです。2019年度、20年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止となりましたが、1968年の第1回からこれまでアジア諸国や南太平洋の島々を訪問しており、寄港地のおよそ3分の2がオセアニア地域となります。

初めに千葉教授がプログラム誕生の経緯を紹介し、経費や航行海域の検討など運営面について解説。続いて、笹川教授が団役員として乗船した15年度の研修航海を振り返り、寄港したコロール(パラオ共和国)、ラバウル(パプアニューギニア独立国)、ポンペイ(ミクロネシア連邦)の様子や、南太平洋諸国を訪問することの教育的効果を考察しました。また、黒崎講師は日本と太平洋諸国の交流関係について触れ、日本政府やオセアニア地域の寄港地に本プログラムに強い期待が寄せられていると提言。今後より有益にしていくために、各寄港地の研究者団体との連携や事前学習を充実させていく必要性について語りました。各教員の報告の後には、本センターの大江一平准教授を交えたパネルディスカッションを実施し、研修航海の魅力や今後の課題について討論。聴講した参加者からの質疑応答では、活発に意見が交わされました。