ロシア人学生が日露の経済やビジネス、工学研究、社会福祉などを学ぶ「海外研修」を実施しました

東海大学では2月15日から26日まで、ロシア人学生を対象にした「海外研修」をオンラインで実施しました。本学が文部科学省の平成29年度「大学の世界展開力強化事業~ロシアとの大学間交流形成支援~」の採択を受けて展開している「ライフケア分野におけるブリッジ人材育成:主に極東地域の主に極東地域の経済発展を目的として」事業の一環で行っているものです。日露の経済やビジネス、工学研究、社会福祉などを多角的に学び、「中期・長期交換留学」への参加意欲を高めることが目的で、今年度は極東連邦大学11名、極東総合医科大学4名の計15名が参加しました。

学生たちは、日本のライフケア研究の現状や健康保険制度を学ぶため、健康学部健康マネジメント学科の柴田健雄講師による「Health Promotion Research and Health Check-up in Japan」や市川享子講師の「How do we Create Sustainable Society?」などの授業を受講。また情報通学部情報メディア学科の濱本和彦教授(情報通信学部長)による「Virtual Reality and its Application to Medical Engineering」では、バーチャルリアリティ技術の医療応用の現状などを学びました。
また、吉川直人教授(教養学部国際学科、副学長)の「Formation of “Social Accountability: Social Basis of Economic Growth in Japan”」、山口滋教授(理学部物理学科、グローバル推進本部長)の「Basics of Lasers and their Applications」、山本佳男教授(工学部精密工学科、国際教育センター所長)の「Great East Japan Earthquake and Robot Technology for Disaster and Rescue Operation」、情報技術センターの田口かおり講師による「Reinvestigating Japanese Art: History, Technique and Materials from Ancient to Contemporary」、日本語初級などの授業を通して、日本の社会や経済、先端研究についても幅広く学びました。

期間中には、日本での就職するために必要なスキルなどを学ぶ「ジョブフェア」も実施。本学の学生との交流会に加えてフェイクニュースについて日露の学生が語り合うワークショップも行い、同期間で実施していた「ヘルスケア・ライフケアプログラム」の参加学生も加わり、両国関係で問題になっている同テーマについて意見を交わし、解決方法などを語り合いました。26日には修了式も行われ、極東総合医科大学のコンスタンチン・ジメレンツキー学長は、「学生たちが、日本の科学技術や文化をオンラインで学ぶ機会を用意してくれた東海大学に感謝しています。パートナー大学間の連携が今後さらに発展し、より多くのこうした機会を設けられるよう連携を深めていきたい」と語りました。

参加した学生たちは、「今回のプログラムを通して日本文化と日本人についての理解を深めることができてうれしく思います。また、日本人学生との交流では、彼らの情熱のほかにも、人間性や生まれ育った背景の違いなどを知ることもできました」「日本人のライフスタイルやさまざまな災害との向き合い方を学ぶ機会もあり、とても有意義でした。またフェイクニュースに関するワークショップでは、真偽を判断する基準の違いを知ることもできました。このプログラムで得た経験や知識は将来の研究などで必ず役に立つと思います」と話しています。