熊本で安心・安全な食物の生産と多様な植物の利用を考える
阿部 淳 教授

研究テーマ例
●有機農法・自然農法の水稲栽培技術の研究
●イネやダイズの伝統品種やハーブの栽培方法の研究
●バイオマス作物やサトウキビのストレス耐性の研究
化学農薬や化学肥料に頼らない食用米や酒造用米の栽培について研究しています。無農薬でも、省力的に、雑草だらけにならず、良品質のおいしいお米を安定した収量で栽培するための技術を追求します。そのために、大学の試験水田だけでなく、東海大学モニター農家など、熊本県内の先進的な技術をもつ農家さんと協力し、農業現場での研究にも力を入れています。
また、町おこしに役立てる目的で、イネやダイズの在来品種の栽培特性を調べたり、レモングラスなどのハーブを無農薬で栽培して活用する研究をしています。
そのほか、エネルギー原料となるバイオマス作物やサトウキビを、熱帯アジアの塩性土壌や強酸性土壌で栽培可能にするための研究も行っています。








研究分野・キーワード
作物生産科学、有機栽培、食用作物、ハーブ、土壌ストレス耐性、作物の根
在学生の卒業研究テーマ
●化学肥料と有機肥料の違いによる水稲3品種の生育の違い
●熊本県のダイズ在来品種の特性-無農薬栽培で収量がとれる品種選び
●阿蘇の間伐材利用で出る木灰をカリウム肥料に使ったサツマイモの栽培
●香料作物レモングラス-熊本の環境下での無農薬栽培
●イネ科多年草エリアンサスの根の強酸性土壌耐性
高校生へのメッセージ
優れた作物を生産しようと熱心に取り組む農家が多い熊本のフィールドで、実地に学んで、世界に発信できる栽培技術を開発していきましょう!
プロフィール
長野県出身。1985年東京大学農学部卒業。1987年大学院在学中にタイのカセサート大学に留学。2004年東京大学大学院にて論文博士で博士(農学)取得。1990年東京大学農学部助手、1996年東京大学大学院農学生命科学研究科助教を経て、2014年東海大学農学部准教授、2016年同教授。
根研究会(後の根研究学会)の創立に関わり、同学会の事務局長・会長などを歴任。