
大学院工学研究科建築土木工学専攻の学生グループが9月9日に、広島県広島市の安田女子大学で開催された「2026年度支部共通事業 日本建築学会設計競技」の全国審査で佳作に選ばれました。学生や社会人、企業が参加した同競技では、「新しい時代の住まい」が課題に設定され、支部審査、全国一次審査を通過したグループによるプレゼンテーションを経て、各賞が決定しました。受賞したのは岩崎克也教授(建築都市学部長)の研究室に所属する佐藤結人さん(2年次生)と三浦颯太さん(1年次生)、鈴木雄大さん(同)、河内一泰准教授の研究室に所属する西川侑馬さん(2年次生)のグループです。「大学院スタジオ1・同3(岩崎スタジオ)」の授業で取り組んだ作品「災害と向き合い振る舞いを編み込む-転換する留路が継ぐ下田の新たな住まいの形」が評価されました。
佐藤さんたちは、「新しい時代の住まい」という課題に対し、近年各地で頻発している自然災害をテーマに設定。過去に地震や津波の被害を多く受けている静岡県下田市をフィールドとし、5月に現地調査を行いました。住民への聞き取りを進める中で、佐藤さんは、「昔は玄関から建物の奥にある勝手口や庭まで土足のまま通り抜けられる『通り土間』や、家と家の間の狭い隙間を災害時の避難や延焼防止のために空けておく『ひえい』と呼ばれる通路があったことを知りました。今の住民にはあまり知られていない災害から身を守る昔の知恵を現代に生かせないかと考えました」と振り返ります。そこで2つの特徴を融合し、災害時には避難路となり、日常的には人々が滞在して交流できる空間を「留路(りゅうろ)」と名付けました。作品では留路のある「参拝道のカフェ」「街の図書蔵」「商店街の飲食店」「漁師の道具屋と魚屋」の建物を提案。三浦さんは、「4つの建物に共通点を持たせ、一体感を生むよう工夫しました。独りよがりではなく、みんなで作り上げるいい経験ができました」と語ります。西川さんは、「下田市のハザードマップには地震発生から何分でどこまで津波が来るかなどが示されていますが、避難経路には大通りを通るルートが多く、留路を設けることで避難時間を短縮できると考えました」とコメント。また、学年や研究室の異なる4名で制作に取り組んだことで鈴木さんは、「下田の街を見て歩く中で、それぞれの視点から意見を出し合い、刺激になったことも、勉強になったこともたくさんありました」と話していました。






そのほか、下記の2組が同設計競技関東甲信越支部入選を果たしました。
◆「ハノイ旧市街のイキ使い」(岩崎スタジオ)
柴田裕斗さん(2年次生)、櫻井大岳さん(1年次生)、宮下湧気さん(2年次生)
◆「根詰まりした団地を剪定する」 (岩崎スタジオ)
越後谷千樹さん(1年次生)、向井伊吹さん(2年次生)、荒金穂さん(1年次生)、田山温人さん(2年次生)