建築都市学部の篠原奈緒子准教授が照明学会論文賞を受賞しました

建築都市学部の篠原奈緒子准教授がこのほど照明学会論文賞を受賞。9月5日に東京理科大学葛飾キャンパスで開催された、同学会大会の式典で表彰されました。1916年に創立された同学会の論文賞は、照明の学術および技術の進歩発達や普及に貢献した研究者らに贈られるものです。今回は篠原准教授が中心となって研究成果をまとめた論文(共著)「高天井用LED照明器具の輝度分布測定に関する基礎研究」が評価されました。

照明のLED化が進み、スポーツ施設においてもLED照明器具の導入が増えています。篠原准教授は、「東京オリンピックを控えてスポーツ施設のLED照明器具がまぶしいという問題点が指摘されました。どのような器具を使えば快適なスポーツ環境になるのかを知るためには、まぶしさの指標に用いる物理量を正しく測定しなければなりません。ところがその計測器具や基準が明確ではないのが現状でした。その課題解決を目指したのが研究のきっかけです」と話します。篠原准教授らは、従来用いられていたスポット輝度計に代わり、LED照明器具の輝度測定に用いられることが多くなったデジタルカメラによる測定に着目。カメラ機器の精度にバラつきがある中でLED照明器具の輝度測定に資するカメラの性能を明らかにしました。

「今回の受賞は励みになりますが、論文発表から2年以上が経過しておりすでに研究は次の段階に進んでいます。測定精度の明らかなカメラを用いて実際にスポーツ施設のLED照明を計測し、まぶしさの評価と計測数値との関連性を示す論文も発表しています」と篠原准教授。「建築が人間に対してどのような影響を与えるのか関心を持ち続けてきました。自然光、人工光を問わず光環境は重要な要素だと考えています」と話し、「人工光の場合は健康への影響やエネルギー消費の問題に対する人々の関心が高まっています。これからはどのような照明が健康と省エネを両立できるか深掘りしていきたい。建築を学ぶ学生たちの照明に関する関心も徐々に高まっています。さらに多くの学生がエンジニアとしての建築の素養を持ちつつ建築における光環境に関心を持ってくれることを期待しています」と今後の展望を語っています。