経営学科のオスマン講師の研究室に所属する学生が奈良県・東吉野村でフィールドワークを実施しました

経営学部経営学科(政治経済学部経営学科※)のアルマズヤッド・オスマン講師の研究室に所属する学生が、9月16日から20日まで奈良県・東吉野村でフィールドワークを行いました。本研究室では、通常の経営学の教育のように完成した商品という「結果」に着目するのではなく、「出発点」である作り手の哲学や生き方、生活などに密着して観察し、商品開発に至った思想や経緯を多面的に学ぶことを目指しています。今回は、オスマン講師が中心となって7月にオンラインで開催したセミナーの講師を務め、同村を拠点に活動する「A4/エーヨン」のプロダクトデザイナー・菅野大門氏の価値観やライフスタイルを見聞して知見を深めようと企画。3年次生の阿久津知里さん、渋谷真輝さん、蜷川舜也さん、浜菜月さんが参加しました。

初日は夕食を取りながらアイスブレイクを実施。菅野氏が、「満たされない環境で生きることで、その原因を自分で解決するようになります。満足したり不満を持ったりを繰り返し、人生はより豊かになります」と学生たちにメッセージを送り、渋谷さんは、「初めから何もかもそろっていてほしいと思っていたので、話を聞いて新しい価値観に触れることができました」と振り返りました。2日目以降は菅野氏が影響を受けたアーティスト・岡本亮氏の自宅や、芸術祭「MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館」、株式会社廣箸が手がける箸のブランド「よろしぃおあがり」の工場を見学。蜷川さんは、「自然の中にさまざまなアート作品が展示されているMIND TRAILでは、菅野さんが“蛇口にバケツがかかっているだけでアートに見える”と語っていたのが印象的でした。自分にとっては一見アートに見えないものも作品であるように、物事はどの視点から見るかによって大きく変化するのかもしれないと感じました」と話しました。

阿久津さんは5日間を振り返り、「菅野さんに“仕事をしているところを見せてほしい”と話したら、“見ていなかったの?”と言われて驚きました。5日間一緒に過ごさせてもらう中で、手を動かして作品を作っている時間はほんのわずかで、人と会ったり、話をしたり、自然の中でさまざまなものを見たりする時間が仕事なのだと感じました。当たり前のように就職活動をしていたら気づけないことです。菅野さんの仕事や生活を見せてもらったことで視野が広がりました」と充実の表情を見せていました。

※東海大学政治経済学部は2022年4月から政治経済学部と経営学部の2学部に改編され、経営学科は経営学部を構成する学科となりました