文化社会学部心理・社会学科の田中将司講師が「2025年度ティーチング・アワード」優秀賞に選ばれ、4月1日に湘南キャンパスで行われた授賞式で濱本和彦副学長(教育担当)から賞状と目録を授与されました。本学では教育の質向上を目指し、2002年度から優れた授業を行う教員らを「ティーチング・アワード」として顕彰しています。学生による授業についてのアンケートなどの結果に基づき、学長室を中心とした厳正な審査を経て決定されるもので、25年度は5名に優秀賞を授与しました。

田中講師は2024年度に着任。昨年度は主に臨床心理士・公認心理師の要請や資格取得に関わる「教育・学校心理学」、「心理学研究法」(以上は大学院でも開講)、社会学系の「ジェンダー論」などの授業を担当しました。2017年より国家資格となった公認心理師を目指す学生の増加や、LGBTQ+支援への関心の高まりを受け、いずれの授業も多くの学生が熱心に受講。特に、田中講師が実務経験に基づく講義を展開する「ジェンダー論」は、他学部生も含め、150名を超える受講生が履修しました。
田中講師は、「大人数の授業では、特に学生たちの“声のあげづらさ”に配慮するため、Google FormsやMentimeterといったツールを活用して、授業中に即時コメントを収集するなど、“インスタライブ”的な雰囲気づくりを心掛けています」と授業の工夫について紹介。「家族や親せき、近所の人たちといった人と人とのつながりを担保してきた関係性が薄れる一方、SNSでの匿名的なコミュニケーションが活発になりました。そうした中で、学生たちが自分自身の意見を十分に表明することへのハードルは、高くなっているように思います。心理学の入り口は、人と人とがつながるところにあります。授業では、学生たちになじみのあるコミュニケーションツールを使い、まずは意見を発することへの抵抗感を減じ、学生たちが自由に意見を表明できるようにして、名前を伏せて紹介します。授業を通して、“自分の声が取り上げられた”という成功体験を少しずつ積み上げてもらいたい」と説明します。
「学生たちの声を取り上げて授業に生かす工夫を評価してもらえたなら、とても光栄です。学生たちには、授業を通して、葛藤しながらも誰かとつながり、互いに支え合う感覚の醸成を体験してほしい。それが社会に出て多様な人と人との関係性の中で生き抜く力になればと思います」と抱負を話しています。
