11/17 文芸創作学科 葛生賢先生がポルトガルの巨匠モンテイロ映画監督について学外講演会を行います

文芸創作学科で「現代映画論」や「クリエイティヴ・ライティング」などの科目を担当する葛生賢先生が、11月17日(金)、東京水道橋のアテネ・フランセ文化センターで、ジョアン・セザール・モンテイロ監督について講演をおこないます。

※【申し込みについて】「学内外問わずご予約なしで聴講して頂けます。但し当日券のみ・先着順になります

ジョアン・セザール・モンテイロ(1939~2003)は、1960年代にポルトガルで起こった新しい映画運動「ノヴォ・シネマ」の旗手です。映画批評家として出発した彼は、やがてメガホンを取り、「海の花」(1986)がサルソマッジョーレ映画祭で審査員特別賞を受賞、次いで自ら主演も兼ねた「黄色い家の記録」(1992)がヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞に輝き、映画作家として国際的な名声を得ます。彼の作品は、古典映画に対する造詣に裏打ちされた手法で、聖と俗が混在する世界を描いており、葛生先生によれば「ものすごく卑猥な題材が、彼の手にかかると、古典的風格を備えた崇高なものに見えてくる」とのことです。今回のイベントは、モンテイロ没後二十年を記念したものです。上映される作品も日本での上映は実に十年ぶりとのことで、この機会を逃すと滅多に見ることができない貴重なものばかりです。

葛生 賢先生のプロフィール

葛生先生は東京大学で映画批評家の蓮實重彦氏に映画論を学んだ後、映画美学校にすすんで青山真治監督の下で実作を学び、卒業後に完成させた映画「吉野葛」が蓮實氏の称賛を受けました。映画シナリオを書くことに関心のある人は、ぜひ葛生先生のゼミを履修してください。また、先生の「現代映画論」を履修すると、映画の見方・読み方ががらりと変化するはずです。