文芸創作学科3年次生 平岡彩音さんの詩が「潮流詩派」に掲載されました

文芸創作学科3年次生の平岡彩音さんの詩「忘れてしまったのでしょうか」が、詩誌「潮流詩派」275号(潮流出版社刊)に掲載されました。

平岡さんの詩は【詩篇】に掲載されています

「潮流詩派」は詩人の村田正夫氏によって始められた詩活動のグループで、主に「詩の社会性」を追究してきました。村田氏の没後は、パートナーの麻生直子氏に主宰が移り、同人の清水博司氏らの編集によって刊行が継続、すでに70年近くの活動実績を誇ります。

文芸創作学科教員の岡和田晃先生も、ここに参加されています。岡和田先生は授業で平岡さんが提出した詩に目を止めて雑誌に持ち込み、同人の承認を得て、掲載にいたりました


平岡さんの詩は、1993年に発生した北海道南西沖地震の被害を忘れないでほしいという願いが込められた麻生直子氏の詩「憶えていてください」につき、(当時は生まれていなかったが)子どもの頃に2011年の東日本大震災を体験した立場から応答した作品になります。
本作を書くため、平岡さんは国立国会図書館に赴いて麻生氏の詩集を一通り読破し、分析と考察を深めて参りました。

「執筆のために東日本大震災の日がどんな1日だったかを思い起こし、事実と照らし合わせたとき、この記憶が既に劣化し美化されていることに気がつきました。想像で記憶を事実に近づけることもできたのですが、風化したことも含めて自分の記憶だと考え、ありのままを表現させていただきました」

 (平岡さんと平岡さんのコメント)


なお、この号にはほかに、文芸創作学科の卒業生・清水友規さんの詩や、岡和田先生の詩「霧と少女──詩人・麻生直子に」、批評「「反京浜文化」と麻生直子──土着主義の再考としての身体性」が掲載されています。


また、平岡さんの評論「マンリー・ウェイド・ウェルマン『取り替え子』と石神茉莉『左眼で見えた世界』におけるチェンジリングと、チェンジリングのこれからについての考察」が、岡和田先生が編集に参加している日本SF作家クラブ公認ネットマガジン「SF Prologue Wave」にも掲載されています。
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