【ゲストによる特別講義】「北欧文化論」にて卒業生・松苗真由子さん(Scandex社勤務)とヤコブ・イェンセンさん(東海大学ヨーロッパ学術センター)からお話を伺いました

2021年7月9日(金)「北欧文化論」の授業に2人のゲストにオンラインでご参加いただき、デンマークを中心とした北欧のライフスタイルについての特別講義を実施しました。

ゲストの一人目は2019年度に北欧学科を卒業した松苗真由子さん。1年次からノルウェー語を専攻し、在学中にオスロ大学に協定留学をしました。帰国後、日本で長年にわたり北欧の家具やインテリアを輸入するScandex社(スキャンデックス)に就職し、現在はデジタルマーケティングやオンラインセールスの仕事を担当しています。松苗さんからは、Scandex社や同社が扱うブランド、中でもデンマークの照明ブランドLe Klint(レ・クリント)社について、そして在学時代とオスロ大学での留学経験についてお話しいただききました。

続いてのゲストは、デンマークにある東海大学ヨーロッパ学術センターの副所長ヤコブ・イェンセンさん。デンマークのライフスタイルの中から、特に自然との関わりを大切にしていること、自転車通勤の話、人間関係や雰囲気において心地よさを求めるヒュッゲについて、そして、休暇の大切さについてお話しいただきました。

 今回は日本とデンマークをつなぎ、お二人のゲストより、北欧の暮らしについて実体験を交えた貴重な経験を伺う機会となりました。また、オンラインでご参加いただいた脳科学や照明研究を専門とする高雄先生(情報科学科)からは、「日本にも提灯など光と影による淡い陰影を楽しむ文化があったことから、優しい印象の北欧の照明文化を受け入れる土壌があるのではないか」というコメントをいただきました。

授業に参加した学生からは、デンマークの照明について「日本の折り紙がレ・クリントのデザインのヒントになったと聞いて驚きました」、「一つ一つ職人が丁寧に手作業で作り上げていることを初めて知りました」、「和室でも合うようなほんのりと優しい光と、固定された形はなく、海の波や貝殻のようなデザインが多いと感じました。蛇腹になっているような模様は日本の扇子などを連想させました。職人が手作りしているので、どれも個性があり、温かみがあるデザインのインテリアだと思いました」といった感想がありました。松苗さんの留学や、留学中のカフェでのアルバイト、北欧関連企業への就職に興味を持った学生も多く見られました。

イェンセンさんの話に対しては「デンマークの労働環境が特に印象に残りました。日本とデンマークを比べたときに休みの日数を含めて、休みに対しての価値観から根本的に違っていたので、とても羨ましいというのが正直な感想です。自由な発想が生み出されるのは、こういった自由な環境が大きな影響を与えているからなのではないでしょうか」という感想が聞かれました。

参考リンク:

スキャンデックス社ホームページ https://www.scandex.co.jp/

東海大学ヨーロッパ学術センター紹介ページ https://www.u-tokai.ac.jp/global/world/