10月18日開催の「知のコスモス」講演会「共生社会」について考えてみよう」に引き続き、10月21日に東京都健康長寿医療センター研究所の所内セミナーが開催され、北欧学科の原田亜紀子准教授と上倉あゆ子准教授が講師として参加しました。
セミナーでは、「知のコスモス」でご登壇いただいたレーナ・リンデル氏およびアンナ・エールランソン氏から、アート活動を通じた移民支援プログラムに加えて、スーデルテリエ市(スウェーデン)での高齢者支援施策に関する講演がありました。原田准教授は「デンマークの移民高齢者の介護の現状と実践」、上倉准教授は「北欧社会における言語的多様性と言語に対する権利をめぐる状況」について、それぞれ講演を行ないました。
コメンテーターの粟田主一認知症未来社会創造センターセンター長からは、スウェーデンと日本は制度の面では似ているが、スウェーデンの地方自治体は日本よりも施策の裁量性が高い、日本の自治体では「効果がある(エビデンスがある)」施策に取り組む傾向が見られる、また、言語が人権と結びついているという意識の点で違いがあることなどが指摘されました。
参加者からは、「普段は高齢分野の話題の中で共生について考えていたが、こうやって違う国、違う領域の話題に触れて、異同について考えたり、取り入れられそうなことについて考えたりできたことは、とても良い機会だった」といった声が聞かれました。