6月22日、文芸創作学科2年次生の美濃さんによる特別授業が行われました。
言葉への熱い想いが共有され、大いに盛り上がったというこの授業。当日の熱気を「編集ワークショップ」を担当する学科教員の川口好美先生が報告します。
特別授業が行われたのは編集を実践的に学ぶ「編集ワークショップ」内。編集に必要なのは自己と他者を深く知ることとそれを表現する勇気、そして好きなものを徹底的に突き詰める好奇心だ!というわけで、文芸創作学科の学生であり、ラッパーJust8patchとして活躍する美濃さんがHIP HOPをめぐる特別授業を行ってくれました。
はじめに、そもそもHIP HOPとは何かをわかりやすく解説してくれました。
HIP HOPはたんなる音楽ジャンルではなく、ダンスやグラフィティなどを含むトータルな文化(カルチャー)を指すそうです。なんとHIP HOPにかんする「知識」も、必須の条件としてそこに数え入れられるとのこと。わたしはこれまでラップをすればHIP HOPなのだと思っていましたが、それでは足りないそうです。なるほど。歴史を学び、文化をリスペクトすることが本物の〝カッコよさ〟につながっているんですね!

さらに、HIP HOPと文芸の共通点――言葉が持つリズム、それを活かす技法について語ってくれました。いい文章を書くためにたくさん本を読まなければならない。いい音楽を創るためにたくさん音楽を聴かなければならない。日ごろから感覚を開放し、良い作品に触れ、基準となるイメージをいつも自分の中に持っておくこと。それが納得できる作品を完成させるための条件である。どんなジャンルの創作であれ大事なことは同じだとあらためて教えてくれました。
ラッパーとしての活動を軸に日々を過ごしている美濃さんですが、文芸創作学科の授業に刺激から受けながら貪欲に知識と精神を摂取していることを知って、感心してしまいました。ライブの様子を撮影した動画も見せてくれたのですが、めちゃくちゃ盛り上がっていました。
最後は質問フォームを使った質疑応答。匿名だったこともあり聴講していた学生たちからかなり突っ込んだ内容の質問がたくさん寄せられました。やりたいことを家族に理解してもらうにはどうすればいいか、夢や目標を持つことの難しさ、挫折したときの乗り越え方、友人関係について……。
驚いたのは、美濃さんがどんな質問にも的確に、わかりやすく、熱く、これまでの経験や日常的に考えている事柄を交えて答えていたことです。自分の人生と想いをまっすぐ表現する言葉とストーリーで、他者のハートを揺さぶる。そんなHIP HOPの神髄を目の当たりにして感動し、勇気をもらいました。わたしも文学のフィールドで頑張ろう!

さいごに、美濃さんからのメッセージをわたしなりにまとめます。
<〝努力〟ではなく、ただただ心から〝好き〟でやっている人にはかなわない。〝好き〟なら挫折や足踏みも全然こわくないからです。逆に、挫折をおそれてなかなか一歩踏み出せない人は、自分を他人とくらべて評価する〝努力〟をしてしまっているのかもしれません。
〝努力〟が必要だとすれば、それは〝好き〟でい続けるための、嫌いにならないための〝努力〟ではないか。
〝好き〟だから一生懸命続けていると、いつの間にかそれを〝努力〟だとみなしてサポートしてくれる仲間がまわりに集まってきます。するとやりたいことをやれる環境が整い、もっと楽しくなる。結果ではなく、そういう過程がいちばんカッコいい。輝いている。だから売れるとか成功するとか認めてもらうとか、そんなことよりも夢を持っているということこそがなによりも貴重なのです……。>

美濃さんは8月6日に中目黒でのライブに出演するとのこと。わたしも足を運ぼうと思います。Just8patchのこれからに注目しましょう。
文芸創作学科では個性的な学生たちと教員が教え合い、学び合っています。興味を持たれた方はぜひ7月12日(日)のオープンキャンパスにお越しください。
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