本学科卒業生の川口好美さん・舞子さんご夫妻を、静岡県の川根本町に訪ねました

2009年度の本学科卒業生、川口好美さんと舞子さんご夫妻が、静岡県の川根本町でカフェを開店されたという噂を伝え聞いて、さっそく訪ねてみることにしました。

東海道本線の金谷から大井川鐵道で一路北上、途中アプト式(急勾配に耐える山岳電車)の車両に乗り換え、沢間という駅で降りると、そこは駅舎もホームもない駅でした。

駅から茶畑のあいだの道を山側へのぼっていくと、「カフェてんでんこ」があります。古民家を増改築したお店は、木の匂いの香ばしい、心地よい建物でした。店内にはカフェや食事コーナーだけでなく、おもちゃや絵本、おとな向けの良書をそろえた売り場もあり、二階には広々とした読書スペースまで用意されています。

川口好美さんは同級生の舞子さんと北海道で結婚し、酪農業にたずさわりながら文芸批評を書きつづけ、2015年に群像新人評論賞を「シモーヌ・ヴェイユ論」で受賞しました。2年前、北海道の富良野から静岡の山奥に移住して、現在はカフェの経営と子育て、そして執筆に励んでいます。カフェは川根本町の町起こしのシンボルにもなって、地元テレビなどで大きく紹介されています。

おふたりと学科創設当時の話をうかがっていると、時間の経つのをつい忘れてしまいました。せっかくなので、書くことと生活することとを独自のやり方で両立させる、その哲学について大学で講演していただけないかとお願いすると、快く受けてくださいました。

7月19日火曜日3限、1C-302 教室にて、川口好美さんの特別授業をおこなう予定です。
参加無料、参加自由、どうぞお出かけください。