アジア学科・今堀恵美先生「ウズベキスタン出張報告」

アジア学科教員の今堀は、2023年1月末から2月初頭に中央アジアのウズベキスタン共和国で調査を行いました。

20年以上に亘って、ウズベキスタン中部のブハラ州にある村で定点調査を行っているのですが、コロナ禍で3年ぶりの訪問になりました。

私の調査テーマは中央アジアの刺繍を制作する女性たちの生活戦略です。コロナ禍で彼女たちの生活がどのように変化したのかを尋ねました。1枚目の写真が私の村で制作している刺繍です。こちらは観光客に販売するように制作されています。

3年ぶりの訪問で村は大きく変化していました。多くの村の女性たちが携帯電話をもち、SNSを行っていました。町中には真新しいスーパーや外食のレストランが増えました(写真2)。ただ20年前同様、農村では電気やガスの供給が不安定で、停電はしょっちゅう起こっていました。ウクライナ紛争の影響でロシア人がウズベキスタンに多数移住して物価が高騰する一方、働き口を求めて村のウズベクの若者たち(女性も)の多くがロシアに働きに行っています。

今回はウズベク農村の料理を皆さんにご紹介します。

まずは人参と肉のピラフ(ウズベク語では「オーシュ」)です。ウズベクの民族料理といえば最初に紹介されるのがこのピラフです。タマネギと人参、肉を油で炒めてご飯を入れて、炊き込みます。味の決め手は「クミン」です。

次はハーノムという小麦粉を練った生地に、肉とタマネギを載せて折りたたんで巻いた生地を蒸して作る料理です。食べやすいように一口サイズに切ってお皿に盛ります。今回のハーノムはジャガイモ入りでした。

ちなみに現在のウズベキスタンではコロナ規制はほとんどなくなっています。