アジア学科の卒業生を紹介します

アジア文明学科(アジア学科の前身)を卒業後、台湾留学を経て、現在、(株)本田技術研究所にて先端技術を使った新規事業開発に携わっている、玉置一真さんにお話をうかがいました。

Q.いまのお仕事について教えてください
A.先端技術を使った新規事業開発及び技術開発の環境整備に関わっています。弊社はもちろんモビリティに関わる技術開発がメインですが、その過程で得られたロジックをさまざまな分野に応用していく仕事です。具体的には、「AIまちづくり」技術実証実験のプロジェクトに携わっています。その土地の特性を活かした町づくりを行っている行政の方と協力し、様々な面からその可能性を模索しています。先端技術をどのように市場へ落とし込んでいくか、未来を描きながら、「どのようにしたら、その未来にたどり着けるのか」、0から考えていく仕事です。企画自体にも携わっていますが、行政など外部機関の人たちとのコミュニケーションが多いです。部署内では、理系・エンジニアの方が多く、ほぼ唯一?の文系出身なので、刺激的な毎日を送っています。

Q.大学ではどんなことを学びましたか
A.私が大学を受験した頃から中国経済に世の中の注目が集まるようになっていました。そこでアジアにちょっと興味が湧いたんです。アジアの発展は速いですよね。いまのアジアはほんとうに新しいものであふれています。昔のようなネガティブで遅れたイメージじゃないんです。そこに興味をもちました。学部では中国語を一生懸命勉強しました。漢字が大嫌いだったので、受験のときには中国語を勉強しようとは1ミリも思っていなかったんですよ。不思議ですよね(笑 たぶん、たくさんの留学生と交流できたことで印象が変わったんだと思います。

Q.アジア学科(アジア文明学科)はどんな学科でしたか
A.アジア文明学科では熱意と自由度が大きかったですね。学生主体だったと思います。プレゼンの時間がちゃんとあって、「どう実現するか」という問い、指導が多かった。頭から否定されたことはありませんでした。いまの職場もやりたいならどうやって実現していくかを考える場なので、たぶん大学時代の延長でいまの仕事についているんだと思います。ともかくベクトルが学生に向いてる先生が多かった。先生方の教えることに対する熱意がひしひしと伝わってくる学科でした。

Q.受験生へ、そして現役の学生へエールをお願いします
A.これからの日本は「アイデア×技術」で勝負するしかないと思っています。良いアイデアはふつうの感覚では生まれません。是非、「はずれ値人材」を目指してください。ふつうの感覚ならアジアを選ばないかもしれません。でも、ふつうじゃないからすばらしいんです。可能性が満ちあふれているんです。アジア学科のサイトを訪ねてきた時点で既にふつうではない。うまく合ったら爆発的に活躍できる。アジア学科はそんな学科です。

玉置一真(たまきかずま)さん
 横浜出身。2017年、アジア学科の前身である文学部アジア文明学科卒業。国立台湾大学大学院College of Management, International Business 修士課程修了(MBA)。全日空(ANA)、アクセンチュアを経て、現在はHondaグループの(株)本田技術研究所に勤務、マイクロモビリティをベースとしたAIまちづくりに挑戦している。