大学院工学研究科機械工学専攻2年次生の下平孝太郎さん(指導教員=総合科学技術研究所・岩森暁教授、橋田昌樹教授、クリニッチセルゲイ教授)が、5月21日、22日に湘南キャンパスで開催された「日本材料科学会2026年度学術講演大会」で「若手奨励賞」を受賞しました。優秀な研究成果を報告した40歳未満(4月1日現在)の若手研究者に授与されるものでます。

下平さんは、「水中レーザ照射によるポリイミド表面への周期構造形成と撥水性評価」をテーマに発表。プラスチックの中でも特に耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などに優れ、産業用・民生用機器に広く使用されるポリイミドの表面に、水中でレーザを照射し、周期構造形成と撥水性の向上を検討したものです。下平さんは、熱影響を減らし、マイクロ構造の制御形成を可能にするため水中でのレーザ照射に着目。ポリイミドの最適条件下で周期構造の作製に成功し、従来比で疎水性が22.3%改善を確認しました。その結果、水中レーザ照射が熱影響を抑制しつつ機能性表面を創成できる有効な手法であり、撥水性が増すことで医療・衛生分野における汚染防止材料への応用が期待できることが分かりました。
下平さんは、「水中レーザ照射により撥水性が増す結果を得た新規性や、生体模倣として撥水性のあるハスの葉をモデルにした実験手法などが評価されたのではないかと思います」と話します。受賞について、「岩森先生、橋田先生、クリニッチ先生のご指導で研究とプレゼンテーションの方法を学ぶことができました。発表時に受けた質問に本質的な回答ができたか振り返ると反省もあり、それを機にさらに調べ始めるといった新たな学びにもつながっています。今後も材料の抗菌性を向上させる研究と実験に取り組み、考察を深めていきたい」と話しています。