工学部のある12号館前の駐車場で、セダンタイプのハイブリッドカーが解体されています。V型6気筒のエンジンやモーター、そのエンジンとモーターの動力をタイヤに伝えるトランスミッションやデファレンシャルギア、ドライブシャフト、さらに路面の振動を吸収するサスペンションなど様々なパーツが取り外されていきます。
これは大学4年生が取り組む卒業研究の一環として動力の発生、伝達に関わるメカニズムを直接目で見て実感できるカットモデルを製作しています。取り外したパーツは外側の部分をカットして、普段外からは見ることができない中の構造や仕組みが分かるように加工して、もう一度組み立てられていきます。
解体している車両は、2019年に学用車として利用されていたものを廃車にする際、学内展示用として学長から提供していただいたものです。コロナ禍で学生の入構が制限されていたためになかなか作業ができずにいましたが、ようやく作業を再開することができました。 卒業研究としてこの作業を行っている4年生の太田薫さんは、学生自身で実際にレーシングカーを設計製作する学生フォーミュラの学内プロジェクトに参加し、自動車の整備に関して多くの経験を積んできましたが、ここまで大きな車両を分解するのは初めてだったと言います。
太田さんは、このハイブリッド車両の他にも方式の異なるバイクや飛行機のエンジンを分解し、カットモデルを製作してきました。完成次第オープンキャンパスなどの機会に展示していきたいと思いますので、是非実物を見に来て下さい。