工学部応用化学科の浅沼徳子准教授が「2023年度ティーチング・アワード」の優秀賞に選ばれ、4月1日に湘南キャンパスで行われた授賞式で松前義昭学長から賞状と目録が授与されました。本学では教育の質向上を目指し、2002年度から優れた授業を行う教員らを「ティーチング・アワード」として顕彰しています。学生による授業アンケートなどの結果に基づき、学長室を中心とした厳正な審査を経て学長により決定されるもので、2023年度は5名に優秀賞を授与しました。
浅沼准教授は、「使用済み核燃料をリサイクルするための分離化学」をはじめ、エネルギー・原子力工学を専門にしており、昨年度は「分析化学1、2」や「工科の確率・統計」、「原子力化学工学」などの授業を担当しました。「授業は各回100分ですが、人間の集中力は15分周期とされているので、ずっと集中して講義を聞くことは難しい。そこで15分おきに話を変えたり、学生に問いかけてみたりとできるだけメリハリをつけて講義を進めるようにしています。学生の表情やメモの取り方にも目を配り、きちんと理解できているのかにも心を配っていた点が、今回の受賞につながったのかもしれません」と話します。また、「学生の中には、“授業に興味を持てない”、“講義テーマが面白くない”と感じる学生がいると思います。しかし、それまで知らなかった知識や分野に出会うことで、“授業が楽しみ”“このテーマについて詳しく研究してみたい”と考えが変わることがあると思います。私の授業がそのきっかけになり、学生たちの将来につながってくれたらこんなにうれしいことはありません」と語りました。
受賞を受け、「名誉ある賞をいただき、大変光栄です。学生はもちろん、学部・学科の先生方のご協力に心から感謝しています。今後はティーチング・アワードに選ばれた一人として教壇に立つので、その名に恥じぬよう気を引き締めて、学生たちに向き合っていきたい」と抱負を語っています。