「令和6年度東海大学望星技術士会」の総会と特別講演会が開催されました

湘南キャンパスで7月20日に、東海大学望星技術士会の令和6年度総会が開催されました。技術士は、科学技術に関する専門知識と高い応用能力、倫理観などを備えたエンジニアの育成を目的とする文部科学省所管の国家資格です。同会は、技術士の資格を持つ卒業生の団体として2015年に設立。会員向けに企業や大学施設の見学会や講演会を開いて交流と研さんの機会を設けているほか、技術士を目指す学生のサポートに取り組んでいます。

総会は会場28名、リモート41名が参加。はじめに会長を務める工学部の山本佳男学部長が、「会員の皆さまには、湘南・静岡両キャンパスにおける第一次試験受験説明会と激励会、さらに湘南・札幌・静岡キャンパスでの計4回にわたる出前授業など、年間を通じて学生のために丁寧なご支援、ご指導をいただいており、あらためて感謝いたします。今後は事務局が機械系学科の学科長と同学科生に向けて技術士資格の周知方法について話し合う予定もあると聞いています。今後、望星技術士会が実績を積み重ね、さらに活性化するよう、会長として尽力していきます」とあいさつしました。その後、昨年度の活動報告や会計報告、役員改選、今年度の活動計画などが審議されました。

続いて、技術士(化学、総合技術監理)でもある情報理工学部の前田秀一学部長による「物理で考え化学で創るマテリアルを用いたデジタル加飾」と題した特別講演会を開催。冒頭でChatGPTに自身の紹介を記述させた結果を紹介し、「技術開発や研究について“学生たちと共に取り組んでいる”との表記があり、AIにも日ごろの研究の姿勢が理解されていたと嬉しく感じました」と話しました。続いて自身の研究から「金属マテリアルの加飾とデジタルとの融合」「紙の加飾(透明な紙)とデジタルとの融合」など4つのテーマを取り上げ、最新の研究成果などについてわかりやすく紹介。「研究活動を通して、ものづくりとデジタルの両方を専門とする人材育成を目指しています」と話しました。

終了後は参加者から、研究を進めているQRコードのカラー化や臭いセンサーの実用化などについて多岐にわたる質問が上がりました。学生との向き合い方をめぐり、前田教授と質疑応答を重ねた副会長の笠原勉氏(海洋学部74年度卒・全国水産技術協会シニア技術専門員)は最後に、「私たちは学生との交流会や出前授業での講師を務めるにあたり、どのように接したら学生の気持ちを理解できるかいつも考えています。これからも先生方からご意見を聞きながら、学生たちの支援を続けていきます」と話しました。その後、本キャンパス内のログハウスに会場を移し懇親会を開催。多くの会員が参加し、相互の親交を深めました。