小金澤教授と甲斐教授の研究室が国際ロボット展にブースを出展しました

工学部機械工学科の小金澤鋼一教授と甲斐義弘教授の研究室が、12月2日から5日まで東京ビッグサイトで開催された「2015国際ロボット展」にそれぞれブースを出展しました。この催しは、ロボット技術の飛躍と発展を目的として、一般社団法人日本ロボット工業会と日刊工業新聞社が隔年で実施しています。21回目となる今回は、4日間で121,422名が来場しました。

小金澤教授の研究室では、従来よりも少ないモーター数で動く人工指や、あらゆる硬さのものを包み込むようにしてつかめる多関節のロボットハンドを展示。研究室の大学院生、学生がそれらを実際に動かしながら、特徴を説明しました。野村壮一郎さん(4年次生)は、「専門用語を避けて、なるべくわかりやすい説明を心がけました。それが意外に難しく、研究について理解が足りていない部分があることも自覚できたと思います。また、企業や他大学の研究についても展示の合間に見ることができ、勉強になりました」と話しました。

小金澤教授は、「出展は3回目となりますが、回を重ねるごとに規模は大きく、参加者も増えているように感じます。ロボットテクノロジーは、日本が世界に対して優位性を持つ基盤技術の一つであり、今回は特に省庁や地方公共団体の展示が盛んでした。出展にあたっては例年以上に審査が厳しく、学生たちはロボットの設計、製作などに全力で取り組みました。研究成果をまとめ、発表し、一般の方々に関心を持って受け止められたこの経験は、学生たちの人生における自信につながったのではないでしょうか」と語りました。

また甲斐教授の研究室では、足の不自由な方を補助する歩行支援ロボットや、介護やリハビリを助けるために開発しているロボットスーツの機構の一部を出展。学生たちが、「このシステムは過度な力がかかったときに、電力に頼らず動きを止める安全装置の役割を担っています」と説明しました。杉山将大さん(同)は、「来場された方からは厳しい意見もあり、研究の優れた部分を説明しきれなかったという後悔があります。電力に頼らないこの安全装置のメリットについて研究を重ね、次こそは納得していただければ」と意気込んでいました。

甲斐教授は、「学内にこもっていたのでは聞けない意見をさまざまな立場の方から伺えるのが、こうした催しで成果を発表する利点の一つです。学生たちは普段接する機会の少ない企業の研究者や専門家と話す中で、自身の研究を見つめ直し、理解が足りない部分について身をもって知るとともにその意義を再確認していました。ここで得た経験を日ごろの研究に生かしてほしい」と期待を述べました。

なお国際ロボット展には、情報理工学部コンピュータ応用工学科の大内茂人教授の研究室も出展。円盤を高速回転させることで発生するジャイロ効果によって、自立走行する2輪車の仕組みを紹介しました。

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