建築学科の学生有志が「セガフレード・ザネッティ・エスプレッソ 新宿南口店」をリノベーションしました

工学部建築学科4年次生の相沢悠斗さんらによる学生有志グループ「建築学生レンタル」が、セガフレード・ザネッティ・ジャパン株式会社が手がけるカフェ「セガフレード・ザネッティ・エスプレッソ 新宿南口店」のリノベーションを担当。6月1日にリニューアルオープンされました。相沢さんは、本学科で学んだ知識を生かして現場で経験を積みたいと、昨年夏ごろに「建築学生レンタル」を立ち上げました。時給1200円程度で建物のリノベーションやSNSのコンサルティング、動画の編集などを請け負っています。これまでに、築50年の空き家の設計から施工まで手がけてきました。

今回は東京都を中心に23店舗のセガフレード・ザネッティ・エスプレッソを運営する同社代表取締役社長の森聡郎氏から依頼を受け、活動に興味を持った岡咲智博さん(建築学科4年次生)、波多野智さん(同)、澤田圭史さん(同)が参加。「気軽に入りやすいカフェ」から「利益を出しつつ高級感のある店にしたい」という森氏のコンセプトに沿って、4名は合成写真やCGを組み合わせてオンライン上でプランを検討し、森氏への提案を重ねるとともに実際の施工の多くも自分たちの手で行いました。相沢さんは、「レジ回りにコーヒー豆や軽食など多くの商品が並び、お客さんの目が散ってしまう印象があったので、内装に用いる色を制限し、商品棚はコンパクトに見せるように変更、照明も変更することで、伝えたい情報が明確になりました。セガフレードは赤、黒、白をイメージカラーとしているので、印象的な赤をより目立たせるために、バーカウンターの赤いタイルの周りに黒のタイルを貼り、天井も黒とグレーに塗るなど視覚面での工夫を凝らしました」と説明します。トイレの白い壁にはグレーの漆喰、奥の壁には黒いタイルを、床にはコンクリートを敷いたほか、施工会社に依頼して入り口の床にはレンガを埋め込み、店の奥の壁にはナポリの風景壁紙を発注から施工まで行い、風景壁紙の周りにはモールディングを施工しました。

主に経理を担当した岡咲さんは、「いかに提示された予算の中でいいものをつくるかを考え、エクセルで細かく管理しながら削れるところは削って対応してきました。もともとリノベーションに興味があり、これまでの経験をアウトプットしたいと思って参加したのですが、自分たちで考えた案を提案して、現実になっていく過程はとてもやりがいがありました」とコメント。波多野さんは、「昔から画像編集が得意だったので、その知識を応用してCG制作に力を注ぎました。一から新しいものをつくるのではなく、既存のものや味を生かしながら依頼主の意向に沿ったものをつくるのがリノベーションの魅力だとあらためて感じました」と話し、澤田さんは、「学校の授業とは全く違った大変さややりがいがあり、より一層リノベーション業界に興味を持ったため、今後も頑張っていきたいです」と語りました。

同社のオフィシャルInstagramの立ち上げと運用にも携わっている相沢さんは、「設計から施工だけでなく、その後の客足を伸ばす仕かけづくりまで自分たちの手でできる貴重な経験を積むとともに、建築の面白さや大変さを実感することができました。今後も活動を続けていきたい」と意気込んでいます。