大学院工学研究科機械工学専攻の陌間さんがこのほど日本銅学会の「学生優秀講演賞」を受賞しました

大学院工学研究科機械工学専攻2年次生の陌間拓未さん(指導教員=工学部精密工学科・吉田一也教授・同学科・窪田紘明講師)がこのほど、日本銅学会が選出する学生優秀講演賞を受賞しました。同学会では、伸銅品に関する科学技術の進歩向上や伸銅工業の健全な発展に寄与することを目的に、講演大会を開催するとともに優秀な大学院生や若手研究者への表彰を行っています。陌間さんは、昨年10月の学術講演大会で「電動モーター用高品質平角銅線製造のための加工工程設計と引き抜きダイス形状の最適化」についての論文を発表しました。

本研究は、普及が進む電気自動車に搭載されるEVモーターの性能向上を目指したものです。モーター内を走るコイルには、主に銅の丸線が用いられることが多くありますが、陌間さんは銅線と銅線の間に空間が生じてしまい、電動効率をロスしている点に着目。平角銅線にすることでコイル内のスペースを有効に活用するための加工技術を発表しました。

陌間さんは、「髪の毛ほどの細さの銅線を平角に加工するには課題が多く、設計段階から多くの苦労がありました。賞をいただき、その努力が報われるのと同時に、お世話になった吉田教授に心から感謝しています。来年度からは企業に就職しますが、本研究の成果はもちろん、東海大学で学んだ知識や経験を生かして社会に役立つ研究成果を残したい」と抱負を語っています。