工学部と清水銀行が産学連携の協力推進を目的とした協定を締結しました

工学部ではこのほど、清水銀行(静岡市清水区)と産学連携の協力推進に係る協定を締結。3月27日に湘南キャンパスで締結式を執り行いました。静岡県の地方創生、地域活性化に重要な役割を果たす清水銀行から、積極的な地域連携活動を展開する本学に協定締結の打診があったもので、多様な研究成果による技術シーズを有する工学部が対象となりました。今後は、相互に協力して本学の研究成果等を地域社会によりいっそう円滑に還元するとともに、情報交換を通じて地域の産学連携を推進。地域の中小企業や地域社会の発展に寄与していきます。

清水銀行では、本学の持つ研究シーズと地域中小企業の抱える課題解決のための技術ニーズとのマッチングをコーディネートするほか、本学部の教員らが同行の取引先企業からの技術相談に対して支援に取り組んでいきます。すでに4月1日付で、沼津市の株式会社エイディーディーの基盤技術である「極低温発生装置」および「ダイヤモンド電極」について共同研究契約を締結。同行のコーディネートで、本学部機械工学科の槌谷和義教授と内田ヘルムート貴大准教授が中心となって「深度冷熱に対応する新規冷媒の開発による環境負荷低減に貢献する総合冷却システムの研究」と「電気化学的方法により海水から水素を製造する総合システム開発の研究」をスタートさせています。

締結式には清水銀行から岩山靖宏取締役頭取、同行経営企画部の清水康弘部長、ソリューション営業部の諸田幸生部長ら、エイディーディー代表取締役社長の下田一喜氏が出席。本学からは、山田清志学長(当時)と稲津敏行副学長(理系担当)、工学部の山本佳男学部長、槌谷教授が出席し、協定書を取り交わしました。席上、岩山頭取から「東海大学には当行の本店がある清水区内に静岡キャンパスの海洋学部、人文学部があり、地元の大学として非常に身近な存在です。また、産学連携にも非常に熱心な印象を持ってきました。今回の協定を通じて、湘南キャンパスの工学部と連携を進め、地域の中小企業から寄せられる経営課題の解決はもとより、次なる研究に発展させる支援につなげ、地域に密着する地方銀行としての大きな使命を果たしていきたい」と期待が語られました。また、山田学長は、「建学の地にある清水銀行との連携は本学にとってもありがたいことです。大学内の研究者では把握しきれない技術ニーズをマッチングしていただくことで、幅広い連携を図っていければ」と語りました。