横浜市「SDGs多文化CITYフォーラム」で学生が映画『ソニータ』の上映会を運営しました

国際学部のプロジェクト科目「Global Action Advanced A」を受講する1、2年次生が、2月17日に横浜市・日本丸メモリアルパーク訓練センター会議室で開催された「SDGs多文化CITYフォーラム」でアフガニスタン難民を描いた映画『ソニータ』の上映会を運営しました。同イベントは、横浜NGOネットワーク(事務局)・JICA横浜・横浜市国際交流協会からなる「SDGsよこはまCITYプロジェクト」が主催し、地域で活動するNGO/NPO・関係機関と交流できる機会として学生や市民を対象に毎年開催しているもので、本学部の学生たちは初めて参加しました。今回は、「SDGs×多文化共生×国際協力」に関わる講座やセミナー、ワークショップなど全17プログラムが実施されました。

学生たちは、講義を担当する木下理仁非常勤講師の指導を受け、一般の人にも難民問題に関心を持ってもらおうと映画の上映会を企画。今年度、本学部が国連UNHCR協会「難民映画祭パートナーズ」に参加し、候補作品の中から自分たちと同年代の少女が登場する『ソニータ』を選びました。この映画は、アフガニスタンのタリバンから逃れイランの首都テヘランで暮らす16歳の少女ソニータがラッパーになる夢を抱き、彼女と出会った映画監督が撮影した1本の動画によって思わぬ奇跡がもたらされるまでを描いた作品で、「サンダンス映画祭2016」でワールドシネマ部門グランプリ&観客賞をダブル受賞したドキュメンタリーです。

当日は9名の学生が運営に参加。上映前は会場の外でポスターを掲げ、通行人に映画のチラシを配布するなど来場を呼びかけました。会場には高校生を含む30名ほどが訪れ、2時間余の作品を視聴。終了後には感想などに関するアンケート調査も行いました。来場者からは、「自分とそう変わらない年代の女の子たちがこんなに苦しい思いをしているのだと知った」「ソニータの世界は自由がほしかったらお金が必要。私たちはお金があっても勇気をもって行動しないのは申し訳ないと思った」などの声が寄せられ、学生たちはアンケートの結果を真剣に読み込み、あらためて映画の意味について理解を深めました。

学生たちは、「若者が関心あるラップを通して難民という重いテーマを扱う映画なら年齢を問わず多くに人に視てもらえると考えました。上映会の運営を通して座学だけでは得られない貴重な経験ができました」「上映前に道行く人に来場を呼びかけても、目を逸らす人もいて、難民問題に関心を持ってもらう難しさを実感しました。これからも自分に何ができるか考えていきたい」と話していました。学科長の小山晶子教授は、「学生たちは上映作品を選ぶ過程で難民のさまざまな背景を知るとともに、企画運営を通して一般の人が難民に対してどのように考えているのか実感したことで、難民への支援を呼びかけるためには何が必要なのか考えるきっかけになったと思います」と話しました。