伊勢原、秦野市民を対象に「健康バス測定会」を開催しています

健康学部健康マネジメント学科では、大学院医学研究科ライフケアセンターと伊勢原市、秦野市と連携し、6月18日から来年3月13日まで両市で「健康バス測定会」を開催しています。本測定会は、バスに健診機器を積み込み、各自治体の公民館などを訪問して血圧や骨密度などを測るもので、特定健診の受診促進や健康意識の啓発を目指しています。2014年に伊勢原市でスタートし、昨年度から秦野市でも実施。今年度は、地域連携センターの「フラッグシップ事業」の一環として、ライフケアセンターが6月から伊勢原市で月1回実施している測定会に加えて、健康学部の春学期と秋学期の「フィールドワークA」の授業で「健康バスと伊勢原市の健康増進事業」のプロジェクトを選択している学生計55名がスタッフとして参加する測定会を計10回実施しています。履修学生たちは、8月から9月にかけて「未病センターいせはら」で来所者の血圧、体組成、骨密度、握力を測定する実習にも1回ずつ参加しています。

9月6日に秦野市立北公民館で開いた測定会には、30名をこえる地域住民に来場いただき、学生が体組成、骨密度、血圧を測定したあと、保健師が個別に結果を説明しました。運営に当たる柴田健雄講師は、「学生たちは事前に機器の使い方や声のかけ方などを学習して今回の測定会に臨みました。機器を使った測定に慣れてもらうのはもちろんですが、地域住民とコミュニケーションを取る中で健康意識を高めてもらうためにはどうしたらいいのかを考え、保健師の説明を間近で聞き、どのように伝えることが大切なのかを知ってほしい」と語ります。最初は緊張した様子で説明していた学生たちにも次第に笑顔が見え始め、来場者からも「学生さんがニコニコと親切に接してくれたのがよかったです。病院に健診を受けに行くのはハードルが高いけれど、こうして家の近くで健康チェックをしてくれるのはありがたい。保健師の方の話を聞いて、病院で本格的な健診も受けてみようと思いました」と話していました。

参加した学生たちは、「社会福祉士に興味があってこのプロジェクトを選びました。高齢者の方と接する機会は少ないので、どうしたらうまく伝わるのかなど言葉遣いにも気を使いました」(小川嵩雄さん・1年次生)、「こうして現場に出て実際に体験してみると、授業を受けるのとは違う発見がたくさんあります。将来を考えるうえでも貴重な経験になりました」(飯尾静風さん・同)とコメント。本測定会の立ち上げから携わる石井直明教授は、「高齢者の中には病気があって病院に通っているので、健診は受けなくても大丈夫と考えている人が多くいますが、治療と健診は違います。伊勢原市の未病センターでの実習でも、会場近くで学生が配っていたチラシを受け取り、健康バスと同様の測定をした人で血圧が190もあり、すぐに病院を受診することを勧めたという例もありました。測定会はあくまで健康診断をうけてもらうきっかけづくり。今後も続けていきたい」と語りました。

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