「フィールドワークA報告会」を開催しました

健康学部健康マネジメント学科では7月22日と29日に、「フィールドワークA報告会」をオンラインで開催しました。この授業は健康を多面的にとらえるために学生がキャンパス近隣地域の問題を発見し解決することを目指しています。今学期はフィールドを主に学生の生活圏に設定し、新型コロナウイルスが身の回りや地域におよぼす影響をについて、多角的に考察することをテーマにしています。学生たちは新型コロナに関するテーマをそれぞれ設定し、新聞記事や自分とは世代などが異なる立場の人へのインタビューを実施した上で新聞としてまとめ上げました。報告会には履修学生72名が参加し、教員1名と学生7~8名のグループに分かれてWEBビデオ会議システム「Zoom」を使って行い、半年間の学習を新聞としてまとめ発表しました。

「新型コロナウイルス~未成年への影響~」をテーマにした学生は、「学校の休校や外出自粛によって児童虐待やDVが増加傾向にあります。高校の養護教諭へのインタビューでは、”学習面や健康状態も気になりますが、周りの人に言いにくい問題を抱えている生徒が心配”という言葉が印象的でした」と説明。自身が住んでいる「長崎とコロナ」についてまとめた学生は、「長崎は離島が多く、呼吸困難の患者に使われる『ECMO』(体外式膜型人工肺)は本島にしかないため、重傷者はヘリコプターで本島に運ばれます。また、最近私の家の近くに引っ越してきた人は、ある島で最初の感染者の疑いをかけられ、住みづらくなり引っ越しを余儀なくされたそうです。土地ぞれぞれの課題が存在していることに気づきました」と話しました。ほかにも、「香川県高松市ではイラストを使って感染拡大防止を呼びかけています。人との間隔はうどん鉢10杯分(2m)空けるというように、高松ならではのイラストが特徴」など、全国からオンラインで受講している遠隔授業の利点を生かした発表もありました。

「健康新聞」とのタイトルで制作した学生は、「プロスポーツの延期や中止についてどのように感じているか」「運動量はどのように変化したか」といった内容について、SNSを使ってアンケート調査した結果を報告。フットサルチーム「ペスカドーラ町田」で活躍する甲斐稜人選手にインタビューして、プロスポーツの現状に迫りました。「飲食店の現状」をテーマにした学生は、「全国の飲食店が大きな打撃を受け、観光地のお店では1日の来店者が0人の日もあるといいます。福岡のIT企業が、臨時休業に追い込まれた飲食店に食事代を先払いし、営業再開後に食べに行く『さきどり』という支援プロジェクトを立ち上げたり、大学生が地域の飲食店を応援するグルメマップを制作したりと、支援の輪も広がっています」と紹介しました。

学生は、「発表を通して、新型コロナによってもたらされた多くの困難や支援しなければいけないことを見つけることができました。困っているすべての人のために何かをするのは難しいけれど、自分の身の回りでできることから始めていきたい」と今後の抱負を話していました。