小田急電鉄と連携して「小田急寄付講座」を実施しています

健康学部健康マネジメント学科では、小田急電鉄株式会社と連携した「小田急寄付講座」を実施しています。沿線住民の生活サービス向上の一環として健康寿命の延伸をテーマに本格的な取り組みを開始した小田急と、元気に長寿を享受することを目指す理論的・実践的科学である「アンチエイジング」の研究や実践に取り組む本学科の石井直明教授が協働。湘南キャンパス5号館に設けた「小田急寄付講座オフィス」を拠点に授業や調査・研究を行い、将来的には小田急線の主要駅等に、地域住民に向けて健康に関するイベント開催や健康ランチの提供、健康度測定などができるスマホアプリと連動した“場”の設置を構想しています。今学期は「フィールドワークB」の授業を履修する学生が住民の健康の助言・指導をリモートで行う方法等の立案に取り組んでいます。

10月1日に開いた第1回の授業では、石井教授が小田急寄付講座の概要や健康長寿を実現するためのポイント、健康教育(健育)の必要性について講義。悪性腫瘍、心疾患、脳血管疾患が日本人の死因の三大疾患病で、生活習慣病と呼ばれていることなどを解説し、「健康長寿を阻害するものは生活習慣の中にあります。正しい生活習慣により病気は防げますから、そのための助言・指導をするのが君たちの役割です」と語りかけました。その後の授業では、高齢者に多い病気や原因などについて講義し、10月22日には大熊実氏(スポーツコミュニケーションアドバイザー&コーチ)を招いて「人を惹きつけるコミュニケーション法」に関する授業も実施。29日(木)には体育学部卒業生でヒップアップアーティストの松尾隆氏による「人を惹きつける運動指導法」も行う予定です。

また、石井教授が担当する「環境と健康C」の授業では、将来、小田急沿線をはじめ地域で活躍できる人材の育成を目指して、社会環境や経済環境が人の心身に及ぼす影響のほか、病気の種類や原因、体に必要な栄養素などについて講義しています。今学期はオンラインで開講していることから、ロシアからの留学生が母国から受講し、学生たちは日本とロシアの違いなどについても学びを深めています。石井教授は、「学生たちには基礎的な知識や技術を身に着けることはもちろん、コミュニケーションの取り方や人を診る目を養い、地域の健育に貢献できる力を身に着けてほしい」とコメント。小田急寄付講座を担当する小田急電鉄の古住博氏は、「石井先生がリードしてきた健康先進アカデミアたる東海大学の総合的な知見と、学生の若い感性を活かして沿線住民の健康増進、健康寿命延伸につながる取り組みをしていきたいと考えています。小田急では昨年12月に多彩な生活サービスを提供するデジタル・プラットフォーム『ONE(オーネ/Open Next Experience)』の運用を開始しました。学生が考えたアプリやサービスをONEとリンクさせて、楽しく健康になれる仕組みを創っていきたい」と話しています。