KENKOセミナー「企業から学ぶ健康経営へのアプローチ―明治安田健康開発財団の取り組み―」を開催しました

健康学部健康マネジメント学科では1月21日にオンラインで、2020年度第1回KENKOセミナー「企業から学ぶ健康経営へのアプローチ―明治安田健康開発財団の取り組み―」(共催:東海大学KENKOプロジェクト)を開催しました。本セミナーは、「QOL」の向上を実現するために健康を多角的・多面的にとらえた活動を展開しているKENKOプロジェクトとの共催で、学生や教職員の健康とよりよい環境づくりのために正しい知識を身につけてもらおうと昨年度から実施しています。今回は明治安田健康開発財団健康増進支援センター統括リーダーの小川将司氏を講師に招き、WEBビデオ会議システム「Zoom」で約30名が聴講しました。

はじめに本学科長の有賀誠司教授が、「新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、ライフワークバランスや健康な働き方をあらためて見直すきっかけになったのではないでしょうか。講演を聞いて健康経営への理解を深め、今後の各種取り組みに役立てください」とあいさつし、司会の西垣景太准教授が小川氏の経歴を紹介。小川氏は2019年4月から同社に新設された健康増進支援センターの仕事内容に触れ、「従業員や地域住民向けに健康を『知る』『つくる』『続ける』を3本柱にした明治安田生命が展開する『みんなの健活プロジェクト』の支援を行っています。明治安田生命グループ全体で独自のアプリケーションを使ったウォーキングの取り組みをサポート。また、座りすぎにはどんなリスクがあるかなど、運動や食、メンタルヘルスなど現場に即した健康づくりを伝える『健康増進セミナー』も開いています。社内では、自らが健康の実践者であることを推進するために、1時間に1回、時報の音で立ち上がり1分間歩く”うろうろタイム”を設けたり、会議は立って行ったりと、日常生活に体を動かす機会を取り入れています」と解説。地域住民向けにセミナーやイベントを開いてきた様子も紹介し、「お客さまや地域の方からも健康づくりの支援をしてほしいという依頼も増えてきました。コロナ禍では映像を用いるなど、遠隔での支援も多くなっています。今後も従業員や地域住民の健康づくり、後進の発掘にも取り組んでいきたい」とまとめました。

質疑応答では、学生からの「中小企業など、健康課題について考える余裕のない企業ではどのような対策ができると思いますか?」との質問に、「お金をかけなくても、階段を利用したり、お昼休みに歩いた歩数を記録したりと、ちょっとした工夫でできることもあります。現場の担当者が一人で頑張ろうとするのではなく、経営層の意識改革も大切」と回答。ほかにも「栄養面や心の健康への対策はあるのでしょうか」「リモートワークで運動不足になっている人への支援活動を教えてください」など多くの質問が寄せられました。最後に堀真奈美学部長がKENKOプロジェクトの活動を紹介し、「小川さんの話には今後に生かせるたくさんのヒントがありました。大学として科学的なエビデンスを持って学生や教職員を支援していくために、今後も情報共有や意見交換をできれば」と語りました。