「精神保健ソーシャルワーク実習報告会」を実施しました

健康学部健康マネジメント学科では10月24日と11月7日に湘南キャンパスで、「2025年度精神保健ソーシャルワーク実習報告会」を実施しました。精神保健福祉士(MHSW)※の資格取得を目指す4年次生24名が、医療機関と地域機関などで取り組んだ実習の成果を発表。オンラインも併用し、教員や次年度に実習に臨む3年次生、実習先の指導者らが聴講しました。

11月8日には、地域機関で実習した学生たちが成果を報告しました。地域活動支援センターで実習した学生は、周りの利用者にお菓子を配ることでコミュニケーションを図っていたAさんの行動を紹介し、「空腹によるいさかいを防ぐとともに、人間関係を円滑にするための行動だと聞き、支援者は利用者の背景にある思いや工夫に目を向ける必要があると学びました」と語りました。同じく地域活動支援センターで実習した学生は、「相手の言葉を丁寧に受け止める姿勢が発言しやすい環境につながると感じました。利用者が主体的に歩んでいける支援を心がけたい」と話していました。就労継続支援事業所B型で実習した学生も利用者とのコミュニケーションについて触れ、「焦って何かを聞き出そうとするのではなく、同じ空間で過ごす時間や会話が信頼関係につながります。“頑張りすぎないでね”と声をかけてもらい、驚きとうれしさでいっぱいでした」と振り返りました。精神保健福祉センターで実習した学生はMHSWとともにカンファレンスや支援検討会議に同席した経験を振り返り、多職種連携の重要性を語りました。

各発表後には学生たちからさまざまな質問が挙がり、オンラインで参加した実習先の指導者からは、「前向きな姿勢で積極的に取り組んでいる姿が印象的でした。実習で学んだ点を今後も生かしていってほしい」と語っていました。

※精神保健福祉士(メンタルヘルスソーシャルワーカー=MHSW)は、心に病を抱えた人がスムーズに生活できるよう相談に応じ、助言や指導、訓練、社会参加の手助けといった援助や環境調整を行う専門職です。国家資格を取得するためには、「医療機関」「民間の施設や行政機関等」の機能の異なる2つの施設で、合計210時間以上の実習が必要です。