教養学部芸術学科3年次生の桑野智子さんが、9月27、28日に秦野市で開かれる「第78回秦野たばこ祭」のポスターをデザインしました。例年、地域のイベントを盛り上げてほしいと依頼を受けて本学科生が制作に携わっているもので、本学科の開講科目「ラボラトリートライアル(地域連携型アート&デザインプロジェクト)」(指導教員=池村明生教授、熊谷慶助教)を履修する学生たちがデザインを提案。8作品の中から桑野さんの案が採択されました。

1948年から始まった「秦野たばこ祭」は、市の発展の礎となった葉たばこ耕作に携わった先人たちの情熱を「火」にたとえ、火起こし器を使ったコンテストや打ち上げ花火、市民が踊りながら練り歩く「たばこ音頭パレード」などが行われる市最大規模のイベントです。桑野さんは、「市制施行70周年を迎える今年、例年より多くの花火が打ち上げられる予定であることから花火を中心に大きく据え、市提供の写真素材を加工した『たばこ音頭』の踊り子や水無川の河川敷などを組み合わせてデザインしました。また、勢いをつけるイメージにしようと、炎の絵も手書きで加えています」と、制作のポイントを振り返ります。
ポスターはB1・B3サイズで計3750枚刷られ、市内各所をはじめ小田急線の各駅構内、小田急線と神奈中バスの車内中吊り広告として掲出されています。桑野さんは、「たくさんの人の目に触れるものなので、自分の案が採用されたと聞いたときは“責任を持って取り組もう”と気持ちを新たにしました。実際に駅で完成したポスターを見たときはとてもうれしかったです。今後は卒業制作に向けて大型の油絵制作に取り組むとともに、今回の制作を通じて興味を持ったフォントのデザインにも挑戦したいと考えています」と話しました。