芸術学科の学生が「ひらつかオレンジフェス」に出演しました

教養学部芸術学科の近藤真由准教授の研究室に所属する学生たちが、9月20日に平塚市中央公民館で開かれた「ひらつかオレンジフェス」に出演しました。同市では、昨年1月に施行した認知症基本法で9月が「認知症月間」、9月21日が「認知症の日」と定められたことを受け、認知症への理解促進を目的とした催しを実施しています。今回は有識者による講演会や認知症予防のエクササイズ「コグニサイズ」、認知症患者やその家族で構成される楽団「ひらつかオレンジオーケストラ」の演奏会といった多彩な企画が行われる中、学生たちは「音楽療法」をテーマにステージに立ちました。

近藤准教授の研究室では、地域の病院や放課後等デイサービスといった施設を訪問して音楽療法のプログラムを実施しています。今回は学生たちが日ごろの経験を生かし、認知機能の向上を目的とした演目を用意。童謡『大きな古時計』の歌詞の「あいうえお」の部分を歌わず手を叩いたり、クイズを交えたりと、頭と体を使って音楽を楽しむ時間を提供しました。村田万憧花さん(3年次生)は、「私たちのプログラムは音楽版のコグニサイズ。大きな会場なので一人ひとりと触れ合うことは難しかったけれど、体を動かすことがつらい人でも楽しんでもらいたいという気持ちで参加しました」と振り返ります。津波智子さん(4年次生)は、「認知症の方とどのように関わるべきかわからない部分があったのですが、出演前に参加した認知症専門医の方の講演で、“認知症だからと関わり方を決めるのではなく、その人がどんな人なのかを見ることが大切”と話しているのを聞き、音楽を通じて人となりを引き出せると考えました。こうしたイベントを通じて音楽療法を広め、これからもいろんなことを学んでいきたい」と話していました。