2016年度第1回「地域の課題を考えよう! フリー・スペース」を開催しました

教養学部芸術学科デザイン学課程の富田誠講師とゼミの学生らが、6月23日に東海大学サテライトオフィス地域交流センターで2016年度第1回「地域の課題を考えよう! フリー・スペース」(主催:To-Collabo推進室)を開催しました。フリー・スペースは、地域の課題を学生、教職員、地域・行政の人がともに考え、自由に話し合う場です。2年目となる今年度は、文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の採択を受けて取り組んでいるTo-Collaboプログラムの「ブランド創造事業」の一環で、「Co-Creation(協創)ワークショップ」と題して実施します。第1回となる今回は、特別ファシリテーターとしてタキザワケイタ氏(株式会社読売広告社R&D局ワークショップデザイナー・プランナー)を招き、学生や教職員、地域住民、秦野市や伊勢原市の市役所職員ら約30名が参加して地域にある価値を見つけ出す手法を学びました。

まず、ペアになって自己紹介を兼ねたアイスブレイクを行いました。互いに顔を見ながら手元を見ずに似顔絵を書き、相手に聞きたい質問を添えます。ペアを替えて同じことを繰り返し、5~6名のグループに別れて、自分が好きな似顔絵とその質問の答えを発表し合いました。タキザワ氏が、「今回のワークショップは”平塚の資源を生かした新商品を考案する!!”がテーマです。まずは現状を把握するために、それぞれが平塚市の強み、弱み、機会、脅威と感じていることを付せんに書き出し、グループごとに模造紙にまとめていきましょう」と話しました。各テーブルでは、「プロサッカーチームや、大学があるのが強み」「七夕祭りなどの大きなイベントがある」「高齢化が進み、若い人が少なくなってきた」「道が狭い、坂が多いのは脅威」といった意見が上がりました。続いてタキザワ氏が、「物事の見方を意図的に変えることで、まだ気づいていない新しい価値を見つけることができます。例えば、頑固な人をよく言えば意思が硬い人になりますし、目移りするのは好奇心が旺盛、怒りっぽいのは感受性が豊か、というように弱みを強みに変えてみましょう」と説明すると、参加者たちは「観光客が少ないという弱みは、人があまり知らない秘境とも言える」「観光地や特産物が少ないのは、自由に特産物を開発できる」などの意見を出していきました。

その後、地域の資源を生かした新商品の開発に取り組もうと、モナカを題材にワークショップを展開。まずはモナカを食べて観察し、平塚市の強みを最大限に生かすとどんなモナカになるか、「かけあわせ強制発想シート」に”モナカ×○○○”として書き出していきました。グループ内で意見を出し合い、さらにアイデアを深めて発表。”モナカ×七夕祭り”という意見が多く、モナカの表面に願いごとを書ける「願いが叶う!! 七夕モナカアイス」や、天の川のジオラマの中に織姫と彦星の形をしたモナカが入っている「お願いモナカ」など、さまざまな案が挙がりました。

参加者からは、「年齢も性別も違う人たちが集まっているので、知らない知識や情報もたくさん出てきてとても勉強になりました」「弱みも発想の転換でこんなにも強みになるとは驚きました」「他の人の意見は自分にはないものばかりだったので面白かった」「今回学んだ手法をさまざまなところで役立てていきたい」といった声が聞かれました。

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